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30日の決算ラウンドアップ:エクソン、バイアコム、TWC、シグナ

by • April 30, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1498

Earning Roundup : Exxon Mobil, Viacom, TWC, Cigna.

30日の決算発表を振り返ります。エクソン・モービル、バイアコム、タイム・ワーナー・ケーブル、シグナのうち、エクソン・モービルの業績は市場予想ほど悪化せず。バイアコム、タイム・ワーナー・ケーブルは市場予想を下回る収入が嫌気されています。シグナは、医療保険制度改革を追い風に好業績を叩き出しました。

▽エクソンモービル

石油メジャー最大手が発表した1—3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比45.8%減の49億4000万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は44.3%減の1.17ドルながら、市場予想の0.83ドルより強い。売上高は36.7%減の676億2000万ドルで、市場予想の563億9000万ドルを大幅に上回った。アナリスト予想ほど悪化しなかったものの、株価は一時0.5%下落した。

部門別の利益動向は、以下の通り。

・上流部門(石油・天然ガス生産) 62.8%減の29億ドル
米国が5200万ドルの赤字と前年同期の13億ドルの黒字から反転、海外は55.4%減の29億ドル
→シェールガスを含む液化ガス/ガスで55億ドルの下押しが響いた。

・下流部門(精製・販売)
100.9%増の17億ドル
→精製マージンの上昇を追い風に利益を10億ドル押し上げ。

・化学部門
3.8%増の9億8200万ドル
→利益率の改善を通じ2億4000万ドル、価格・販売量合わせ3000万ドル押し上げたものの、為替差損3億4000万ドルで打ち消した。

1日当たりの石油生産量は、前年同期から2.3%増の420万バレルとなる。資本・探索投資は8.6%減の77億400万ドル。 決算とともに、配当を9.5%引き上げ0.69ドルと発表した。

▽バイアコム

メディア大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純損益は5300万ドルの赤字の赤字だった。前年同期の5億200万ドルから赤字に転換している。再編や海外での広告費などの費用が32%増の30億4000万ドルとなり、赤字決算を計上したかたちだ。特殊項目を除く調整済み1株当たり利益は7.4%増の1.16ドルとなり、市場予想の1.06ドルより強い。提携分を含む収入は3.0%減の30億7800万ドルで、市場予想の33億ドルを下回った。映画部門パラマウント・ピクチャーズの不振に加え為替差損で押し下げられており、ドル高インパクトを除けば1%減に縮小するという。広告収入の縮小トレンド継続を嫌気したほか収入が予想以下となり、株価は一時4.5%下落した。

売上の部門別動向は、以下の通り。

>メディア・ネットワーク(MTV、コメディ・セントラル。ニッケロデオンなど) 3%減の24億5200万ドル、広告収入が5%減と足を引っ張った。
>映画 21%減の6億5900万ドル、TVライセンス収入とホーム・エンターテイメント収入が押し下げた。

▽タイム・ワーナー・ケーブル

ケーブルサービス大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比4.4%減の4億5800万ドルだった。顧客ケア、技術料がかさみ、営業費用が5.0%増の37億8100万ドルに膨らんでいた。特殊項目を除く1株当たり利益は1.65ドルとなり、市場予想の1.87ドルより弱い。収入も3.5%増の57億7700万ドルながら、市場予想の58億3000万ドルを下回った。

部門別の収入、加入者数は以下の通りで%は前年比を表す。

>ビデオ部門 1.0%減の24億6900万ドル
加入者数は3万人増となり、2009年1−3月期以来で初の増加
>高速インターネット 8.9%増の16億9600万ドル
加入者数は3万1500人増と、9年ぶり高水準を達成。
>電話 4.6%減の4億7300万ドル
加入者数は32万人増、1−3月期で最高を記録している。
>その他 26.3万人増の2400万ドル
インターネット・電話・ケーブルTVのトリプル・プレイ利用者数は29万8000人増で、過去最高を達成。

決算が予想より弱かったとはいえ、加入者数の増加を受けアナリストの間ではチャーター・コミュニケーションズとの買収が暗礁に乗り上げる可能性が取り沙汰された。株価は一時1.4%売られた。

▽シグナ

医療保険大手が発表した1−3月(第1四半期)では、前年同期比0.9%増の5億3300万ドルだった。特殊項目を除く1株当たり利益は1.96ドルと、市場予想の1.91ドルより強い。収入は11.4%増の94億6700万ドルで、市場予想の91億1000万ドルを上回った。

医療保険料収入は12%増の67億3000万ドル。医療制度保険改革(オバマケア)の恩恵を受け、加入者数が4%増の1470万人となり収入に寄与した。

2015年通期の1株当たり利益は、8.15〜8.50ドルを見込んだ。前年比で8〜10%増となる。決算は好調だった上に、競合ヒューマナと異なり医療制度保険改革を通じた入院率の上昇といった保険料収入を押し下げる要因は見つからなかったと表明。もっとも、収入見通しが10%超えに至らなかったこともあり株価は一時1.3%下落した。

(カバー写真:Reuters)

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