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5日の決算ラウンドアップ②:EA、マイラン

by • May 5, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2349

Earnings Roundup : Electronic Arts, Mylan.

5日引け後の決算を振り返りましょう。エレクトロニック・アーツ(EA)はまちまちな見通しを示したものの、自社株買い引き上げが奏功し大幅高。マイランは業績が予想以下にとどまった上、ペリゴ買収への確固たる意志を打ち出しイスラエルの競合テバ・ファーマシューティカルの買収案を拒否する構えを強調するなか、売りで反応しています。

▽EA

ゲームソフトウェア・メーカーが発表した1−3月(第4四半期)決算では、純利益が前年同期比7.6%増の3億9500万ドルだった。調整済み1株当たり利益は0.39ドルと、市場予想の0.26 ドルより強い。売上高は6.3%増の11億9000万ドル。調整済み売上高は2.0%減ながら8億9600万ドルで、市場予想の8億5300万ドルを上回った。

調整済み売上高のプラットフォーム別動向は以下の通りで、%は前年比を表す。

>Xボックス・ワン、プレイステーション4 23%増の3億7600万ドル
>Xボックス360、プレイステーション3 33%減の1億6400万ドル
>その他端末 50%減の200万ドル
>PC、ブラウザ 17%減の1億7200万ドル
>モバイル 25%増の1億5200万ドル、月当たりアクティブ・ユーザー数は1億6500万人
>その他 3000万ドル

2015年度は、調整済みの利益が50.9%増の8億600万ドル。調整済み売上高は7.4%増の43億1900万ドルで、そのうちオンラインが22億3000万ドルを占める。アプリを通じたモバイル売上は、5億2400万ドルだった。営業キャッシュ・フローは49.9%増の10億6700万ドルで、純売上高、オンライン、モバイルの売上高と合わせ過去最高を樹立した。

4−6月期は1株当たり損益につきブレークイーブンとし、市場予想の0.19ドル以下となる。売上高も6億4000万ドルで、アナリスト予想平均の7億7460万ドルに届かなかった。2016年度(2016年3月末終了)の調整済み売上高も44億ドルと見込み、市場予想の44億9000万ドルに及ばず。ただし調整済み1株当たり利益は2.75ドルを見込み、市場予想の2.63ドルを上回った。ドル高の影響で、2億5000万ドル押し下げられるという。なお同社は11月、映画公開前にゲーマーの期待の星「スター・ウォーズ:バトルフロント」を発売する予定だ。

決算と合わせ、自社株買いプログラムを10億ドル引き上げた。期限は2017年5月末となる。時間外取引で、株価は一時5%近くも急伸した。

▽マイラン

後発医薬品大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比51.2%減の5660万ドルだった。アボット・ラボラトリーズの一部事業買収分などを除く調整済み1株当たり利益は0.70ドルと、市場予想の0.71ドルより弱い。売上高は9.1%増の18億7200万ドルとなり、市場予想の20 億6000万ドルを下回った。ドル高の影響で、9300万ドル下押しされたという。

4−6月期の調整済み1株当たり利益は0.86〜0.90ドルを見込む。2015年通期は、調整済み1株当たり利益を4.0〜4.30ドル、売上高を96億〜101億ドルで据え置いた。時間外取引で、株価は一時0.3%売られた。

カンファレンス・コールで同社は、アイルランドの競合ペリゴの買収を年末に終了させる見通しを表明。声明でヘザー・ブレシュ最高経営責任者(CEO)は、買収に向け「ペリゴ買収は法的効力をもった確固たるもので、つつがなく買収を完了させられるよう具体的にあらゆる措置を講じている」との認識を表明した。買収後は少なくとも8億ドルの節減計画を実現する方針も、明らかにしている。なお同社は先日、イスラエルの同業テバ・ファーマシューティカルによる1株当たり82ドル、43億ドル相当の買収案を拒否した。時間外取引で、株価は一時0.4%下落した。

(カバー写真:Reuters)

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