Apple Watch May Record Explosive Sales In This Country.
アップルが満を持して発売を開始した”アップル・ウォッチ”、CNBCでも投資啓蒙家ジム・クレイマー氏が絶えず身に付けるなど各メディアでの露出は著しい。ベンドゲートよろしく、充電後のヒート問題はどこへやら。そろそろ、映画でもお目見えするのではないでしょうか。
UBSが6カ国で9000人の消費者を対象に調査したところ、特に”アップル・ウォッチ”は世界で最も重要な市場といっても過言ではないアノ国で爆発的な人気を勝ち取る可能性が出てきました。UBSのアナリスト、スティーブ・ミルノビッチ氏はCNBCに出演し「アップルの顧客維持率は、中国で非常に高い」とコメント。また「”アップル・ウォッチ”の人気は、他の5カ国と比べ中国で突出している」といいます。
中国でのアップル人気を考慮し、ミルノビッチ氏が所属するUBSは6月iPhone出荷数も従来の4300万台から4800万台へ上方修正しました。中国がそのうち46%を占めると分析しており、前年同月の28%を大幅に上回る見通しです。ミルノビッチ氏は「中国でさらなる成長余地を確認し、安堵している」と述べ、「アップルスフィアー、すなわち同社の収益体系は現状ほどでなくとも来年も順調なペースを維持するだろう」とまとめていました。
18Kバージョン、ゴールドが大好きな中国人のハートをわしづかみ?
(出所:Apple)
ただし”アップル・ウォッチ”の2016年度(2016年9月末終了)販売台数を3100万台とし、従来の4000万台から下方修正しています。iPadやiPhoneを含む30種類の商品インデックスと比較すると「検索回数が少ない」ためで、2016年度のiPhoneユーザー数見通しの4億3000万人のうち7%が”アップル・ウォッチ”の購入に踏み切ると試算。従来の10%から引き下げました。中国製のタプティック・エンジンの不具合を受けた在庫薄、という問題が響いたと指摘しています。
UBSの調査によると、”アップル・ウォッチ”自体の人気は芳しいとは言えません。消費者のうち8%のみ、購入に踏み切ると回答する程度でした。前回の10%を下回っています。ただし手頃な価格帯”アップル・ウォッチ・スポーツ”が売上の3分の2を占めるというミルノビッチ氏の従来予想に反し、”アップル・エディション”など高額なバージョンが売上の約半分に達する見通し。販売数自体こそ弱含みの公算ながら「売上額では、期待値を超える可能性がある」と結びます。
なおUBSはアップルの投資判断を「買い」、目標株価は150ドルで据え置きました。
中国がアップルのお得意様になるというだけでなく、こんなニュースも本日のアップル株を支えました。物言う投資家として著名なカール・アイカーン氏は、クック最高経営責任者(CEO)向けの公開書簡にてアップルの株価は適正ではなく、今日の段階で約2倍になりうると言い放ったのです。アイカーン氏は、ドル高にびくともせず1−3月期決算で力強い業績を叩き出したと称賛を送りつつ「2016年に発表予定のスマートTV、2020年に参入予定の自動車の2つの市場で支配的な地位を獲得する」と予想。その上で、現状の適正株価は240ドルと導いています。2016年度の1株当たり利益(金利収入を除く)は株価収益率(PER)18倍、1株当たりのキャッシュ24.44ドルで計算し、12ドルとの数字を弾き出していました。ちなみに2014年度の希薄後の1株当たり利益は6.45ドルですから、2倍近くとなる見通しです。アップル株はニュースに反応し上昇、ダウ平均とS&P500の最高値更新を援護射撃しました。
(カバー写真:Apple magazine)
Comments
米大統領選、世代間投票率は? Next Post:
新緑の5月は別れの季節・・あの人たちの贈る言葉