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ティファニーQ1決算、ドル高をかわし優雅にフィニッシュ

by • May 27, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3828

Tiffany Stylishly Fends Off Strong Dollar Effects In Q1 Earnings.

女性の憧れティファニーが発表した2−4月(第1四半期)の決算で、純利益は前年同期比16.5%減の1億429万ドルだった。3月に発表した同社予想の30%減より、下げ幅を半減させている。販促・一般経費が5.1%増の3億9340万ドルとなり、減益の一因に。ドル高により海外での費用が半減したものの、マーケティング費用と年金関連費用が押し上げた。もっとも、粗利益率は59.1%と前年同期の58.2%から上昇。特殊項目を除く1株当たり利益は0.81ドルと、市場予想の0.70ドルより強い。売上高は4.9%減の9億6240万ドルながら、市場予想の9億1870万ドルを上回った。為替変動を除く場合は、1%増に転じるという。約5年ぶりの減収を迎えた11−1月期に続いたものの、同社予想の10%減を免れた。

国・地域別の売上高は為替変動を除くベースで1%増、含む場合で5%減。国・地域別では為替変動を除くベースで以下の通りで、()内は為替変動を含む数字。

米国大陸 3%増(1%増)
アジア・太平洋 4%増(1%減)
欧州 21%増(2%増)
日本 18%減(30%減)
その他 1%増(6%減)

既存店売上高は為替変動を除く場合で1%減(含む場合は7%減)となり、市場予想の4.6%減より下げ幅を縮小。国・地域別では為替変動を除くベースで以下の通りで、()内は為替変動を含む数字。

米国大陸 1%増(1%減)
アジア・太平洋 2%増(2%減)
欧州 17%増(2%減)
日本 24%減(35%減)
その他 横ばい(8%減)

米国大陸はアメリカ人の間で新商品”Tジュエリー・コレクション”や時計ラインの”CT60”などへ需要が高まり、海外旅行者がドル高で支出を縮小させた分を相殺した。アジア太平洋は中国、オーストラリア、シンガポールが寄与した半面、香港とマカオが弱含んでいる。日本は消費税増税前の駆け込み需要により、大幅減に。欧州では旅行者、居住者ともに売上を支えた。

Tコレクション、アイス・クールなカッティングにもエレガンスが漂う。
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(出所:Tiffany)

2015年度(2016年1月末終了)の1株当たり利益見通しは、特殊項目を除き4.20ドル付近で据え置いた。5−7月期の1株当たり利益は2−4月期より減収幅が縮小すると予想し、8−1月(2015年度の下半期)には2桁増への転換を見込む。

フレデリック・キュメナル最高経営責任者(CEO)は、決算資料にて「年度入りに経済の不透明性とドル高、日本でのベース効果などに直面したものの、予想より良好な結果を届けられた」と評価した。

——アメリカ、欧州、アジア太平洋での旺盛な需要を背景に、ティファニーはドル高を優雅にかわしていきました。下半期に2桁増益を予想したこともあり、株価は一時10%超も急伸。さすが高級ブランドで確固たる地位を築くだけに、貫禄をみせつけました。

(カバー写真:Maosuit)

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