Housing Starts Decline But Building Permits Surge In May.
米5月住宅着工件数は年率103.6万件となり、市場予想の109.9万件に届かなかった。リセッション入り直前に当たる2007年11月の高水準を達成した前月の116.5万件(113.5万件から上方修正)を11.1%下回る。
内訳をみると、一戸建てが前月比5.4%減の68.0万件。2ヵ月連続で春爛漫の伸びを示した後は、減少に転じた。複合住宅も4月まで2ヵ月連続で2桁増だったものの、今回は20.2%減の35.6万件となる。前年比での住宅着工件数は5.1%増と、前月の12.1%増を下回りつつ2ヵ月連続で増加。一戸建てが6.8%増と2ヵ月連続で増加したほか、複合住宅も2.0%増と3ヵ月連続でプラスを示している。
4大地域別では、全地域で減少。4月は逆に全ての地域で増加していた。特に北東部が26.5%減の13.9万件と、3ヵ月ぶりに減少した。西部も12.5%減の25.3万件と、前月から減少に反転。中西部は10.2%減の14.9万件、最も住宅市場の規模が大きい南部は5.0%減の49.5万件で、そろって3ヵ月ぶりに減少した。
住宅着工件数、2006年までの過去20年平均は150万件。
米5月建設許可件数は127.5万件となり、市場予想の110.5万件を大きく上抜けた。前月の114.0万件(114.3万件から下方修正)を11.8%上回り、2007年1月以来の高水準を記録している。
内訳をみると、複合住宅が前月比24.9%増の59.2万件と前月に続き増加し約25年ぶりの高水準を記録した。一戸建ても2.6%増の68.3万件で、3ヵ月連続で増加している。建設許可件数の前年比は25.4%増と、前月と合わせ6ヵ月続けてプラス。一戸建てが9.1%増だったほか、複合住宅も51.4%増だった。
米5月建設中件数は前月比0.5%増の86.3万件となった。増加トレンドを維持するなか、件数ベースでは少なくとも2009年以来の高水準を達成。一戸建てが0.3%増の36.7万件と3ヵ月連続で増加したほか、賃貸需要を背景に複合住宅も0.6%増の49.6万件と9ヵ月連続で増えた。
モルガン・スタンレーのテッド・ウィーズマン米エコノミストは、結果を受け「大寒波を背景に2−3月に住宅着工件数が11.7%減、建築許可件数は2.0%減だった分、4月に受注残あるいは未着工分が押し寄せ、5月は反動で減少した」と分析。今回の減少を受け、4−6月期の住宅投資を「従来予想の17.0%減から14.5%減」へ下方修正させ、「合わせて米4−6月期国内総生産(GDP)見通しも2.9%増から2.8%増」へ引き下げた。ただし米6月NAHB住宅市場指数が好調だったように、「一戸建て住宅の住宅着工件数は力強さを取り戻すだろう」とも付け加えた。
(カバー写真:Oregon Husky/Flickr)
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