Can S&P500 Go Higher In Q3?
債務危機のおかげで、7−9月期入りにかけ暗雲がたれ込め始めました。中国の上海総合が30日、日経平均その他の市場とは裏腹に一時5%近くも急落し一目均衡表の雲の下限を抜けたことも、見逃せません。
米株の7−9月期をみると、パフォーマンス夏枯れ相場を象徴するかのよう。S&P・キャピタルIQのサム・ストバル主席株式ストラテジストいわく、SP500は世界第2次大戦以降のリターンはわずか0.6%高にとどまります。今年のように米大統領3期目の年は1%高まで上げ幅を広げるとはいえ、ギリシャ悲劇や9月利上げが警戒されるだけに気が抜けませんよね。
S&P500、29日に年初来の上昇を打ち消し。
(出所:Stockcharts)
セクター別でみると、1989年以降で10セクター中6セクターが負け越し。裁量消費財、IT、素材、産業財、金融、通信が並びます。反対に生活必需品、ヘルスケア、公益といったディフェンシブ銘柄に加え、エネルギーが勝ち組でした。
7月だけでみると第2次世界大戦以降で上昇する確率が54%で、平均0.9%高でした。12ヵ月平均が0.7%高ですから、月ベースでは悪くありません。
年初来でS&P500のリターンは、29日時点で0.1%安とダウ平均に続きマイナスに転じました。年内は増収が見込めない上に労働市場の鈍化、潜在成長率や労働生産性の低下という懸念もくすぶる。米6月雇用統計や7−9月期決算シーズンを控え、金鳥もとい緊張の夏を迎えつつあります。
(カバー写真:Randy Lemoine/Flickr)
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