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プエルトリコ、支払い期日に19億ドル返済

by • July 1, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2672

Puerto Rico Paid All The $1.9 Billion In Debts Right On Time.

プエルトリコ、サルサの国らしく絶妙なターンで危機を乗り越えていったようです。

金融保証会社(モノライン)の間接的子会社にあたるナショナル・パブリック・ファイナンス・ギャランティ・コープ(以下ナショナル)は1日、声明でプエルトリコ電力公社(Prepa)をはじめとした機関が償還・利払い分の約19億ドル相当を返済したと発表。その上で、ナショナルは保証請求を受けていないと明かしました。また、同社を含むモノラインがPrepaに1億2800万ドルに及ぶつなぎ融資を行うと表明。2016年1月1日償還の債券を発行し、ナショナルは4500万ドル請け負います。支払い猶予契約も、今年9月15日までに延期されました。つなぎ融資の担当分4500万ドルを除けば、今回の返済分もあってナショナルのプエルトリコ関連エクスポージャーは2億5020万ドル減少するといいます。

デフォルトに陥って元利支払いを行うより、痛みの少ない選択したと言えるでしょう。こちらで指摘したように、米国のギリシャが最悪の事態に陥るのだけは回避したい意図が見え隠れします。とりあえず大ピンチをしのいだプエルトリコ、どこかの国のように今回で味をしめなければいいのですが。

そのギリシャは、チプラス首相がTV演説で5日の国民投票実施をあらためて宣言したほか国民に「否決」を求めました。6月30日付けの書簡で国際債権団の要求を受け入れる姿勢を打ち出しかと思いきや、舌の根も乾かぬうちに反緊縮のスタンスをあらためて打ち出しています。ユーログループ議長であるデイセルブルム蘭財務相やメルケル独首相が、国民投票実施まで様子見を決め込むはずですね。

(カバー写真:Jorge Rodriguez/Flickr)

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