The World Map Based On Stock Market Cap.
世界経済に変化が訪れ、中国が日本を抜いて国内総生産(GDP)で2位に躍り出て久しい。
その中国が経済減速に喘ぐなか株安という激震が襲い、世界全体への影響が懸念されています。8月11日に突然の人民元切り下げを断行し、「2015年版:世界通貨戦争」の火蓋を切って落とした中国、その株式相場はどれほどの規模なのでしょうか。バンク・オブ・アメリカが株式時価総額バージョンの世界地図を作成してくれたので、チェックしてみましょう。
7月31日時点の地図をみると・・・中国を探すのにひと苦労しちゃいました。
(出所:MarketWatch via Bank Of America)
トップは断然アメリカで、時価総額は19.73兆ドル(約2450兆円)!1980年代以来の規模へ膨らみ世界全体の実に52%を占めるといいますから、いかに巨大かが伺えますね。ドル高が影響しながらも2位が日本で、3兆ドルとは立派です、3位はイギリスで2.69兆ドルでした。
アメリカがいかに巨大かというと、英デイリー・メール紙が教えてくれています。例えば、シェブロンの時価総額1690億ドルはアメリカのお隣メキシコの株式市場に匹敵するんですね。第3次支援が決定してホクホクのギリシャは、エクスペディア並みのわずか140億ドル。面積で言えばアメリカの2倍、日本の45倍に相当するロシアですらインテルの1350億ドル程度といいますから、驚きですよね。BRICsの一角インドも、ウェルズ・ファーゴの3000億ドル程度に過ぎません。
気になる中国は、8890億ドルでした。フランスの1.31兆ドル、スイスの1.28兆ドル、ドイツの1.19兆ドル、カナダの1.16兆ドルを下回るだけでなく、台湾や韓国と変わらないようにすら映ります。上海総合が6月12日の高値から一時30%近く落ち込むなど、やはり株安の影響が及んだのでしょうか?
実はこの地図、モルガン・スタンレー・キャピタル・インデックス(MSCI)ベースなんですよね。つまり、中国本土A株は含まれていないんです。MSCIが6月に採用見送りを決定したので、正確な数値を盛り込んでいないというオチが隠されていました。ちゃんちゃん。
その他、バンク・オブ・アメリカが送る世界動向を展望する上で必見のチャートはこちら。未来を読み解くカギが、潜んでいるかもしれません。
(カバー写真:kcp4911/Flickr)
Comments
ノードストロームとJCペニー、競合を尻目に好決算 Next Post:
安倍首相の戦後70周年談話、アメリカ人の感想は?