Pending Home Sales Rebound In July.
米7月中古住宅販売成約件数指数は前月比0.5%上昇の110.9となり、市場予想の1.0%に届かなかった。前月の1.7%(1.8%から上方修正)からプラス圏を回復しつつ、2006年5月以来の高水準を達成した5月の水準を2ヵ月連続で下回る。前年比では7.2%上昇し、6月の11.1%から鈍化しつつ、11ヵ月連続でプラスを示した。
4大地域別では、前月に続き2地域で上昇。今回は北東部が4.0%と4ヵ月連続で上昇したほか、南部は0.6%と3ヵ月ぶりに反発した。一方で西部は1.3%低下し、3ヵ月ぶりにマイナスへ反転。中西部は2ヵ月連続の低下を経て、今回は横ばいだった。
発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を好感しつつ「年初から需要と売上は強まり続けているものの、春以降は手頃な価格帯の在庫が縮小し住宅販売の動向は活況なペースから失速する見通し」と指摘した。在庫不足もあって、秋にかけ減速を見込み「中古住宅の販売価格は2015年に前年比6.3%上昇の22万1400万ドル、販売件数は7.1%増の529万件と、2005年のピーク(708万件)を25%下回る水準」と予想。さらに、足元の米株急落にも言及し「潜在的買い手が様子見を決め込む場合がある」と付け加えた。
なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、保留件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。
——中古住宅販売成約件数指数は、夏本番に再び上向きました。米4−6月国内総生産(GDP)改定値が大幅に上方修正されたように、住宅セクターが成長に寄与。問題はNARのユン氏が指摘するように在庫事情で、世界景気の減速という逆風も重なり潜在購入者を遠ざける点には注意したいところです。
(カバー写真:Dan Moyle/ASSOCIATED PRESS)
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