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米10月中古住宅販売、金利低下を追い風に増加も在庫が減少

by • November 22, 2019 • Finance, Latest NewsComments Off1842

Existing Home Sales Get Back On Track In October.

全米リアルター協会(NAR)が発表した米10月中古住宅販売件数は年率546万件と、市場予想の549万件を届かなかった。ただし、前月の536万件(538万件から下方修正)を1.9%上回る。金利は9月に底打ちしたとはいえ引き続き低水準にあり、過去4ヵ月間で3回目の増加となった。前年比では4.6%増と、4ヵ月連続で増加した。

内訳をみると、一戸建てが487万件と前月の477万件(修正値)を2.1%上回った。複合住宅は3ヵ月連続で59万件となった。

中古住宅販売件数、一戸建てが支え増加に反転。

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(作成:My Big Apple NY)

4大地域別では2地域で増加し、前月のゼロから改善した。住宅市場規模が最大であり一戸建て比率が高い南部が4.4%増(3過去4ヵ月間で3回目の増加)の235万件となったほか、中西部も1.6%増(過去5ヵ月間で4回目の増加)の129万件となった。一方で、複合住宅の比率が高い北東部が1.4%減(2ヵ月連続で減少)の69万件、IT企業が集まり住宅価格の高騰が著しい西部は0.9%減(3ヵ月連続で減少)の113万件だった。

在庫件数は前月比2.7%減の177万件となり、4ヵ月連続で減少した。7ヵ月ぶりの低水準となる。前年比で4.3%減となり、5ヵ月連続で減少した。なお、在庫件数は2016年12月に165万件と1999年以来での最低を更新していた。在庫相当は前月の3.9ヵ月と前月の4.0ヵ月から若干短縮し、7ヵ月ぶりの水準へ短縮した。

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(作成:My Big Apple NY)

中央価格は前月比0.2%下落の27.09万ドルと、4ヵ月連続で下落し過去最高をつけた6月から後退した。ただ前年比では6.2%上昇し、2017年6月以来で最大の伸びに並んだ。2012年3月以降続くプラス基調を保つだけでなく、前年比で平均時給の上昇ペースを上回るペースを維持している。販売日数は36日と前年同月と変わらず、9月の32日からは4日延びた。

買い手の内訳は、以下の通り。新規購入者の割合が上昇しており、潜在顧客が低金利を受け住宅市場に参入している様子が伺える。

・新規購入者 31%<前月は33%、前年同月は31%
・現金購入者 19%>前月は17%、前年同月は23%
・住居用ではなく投資向け 14%=前月は14%、前年同期は15%

発表元のNARのローレンス・ユン米エコノミストは、結果を受け「過去最低に近い金利に加え、雇用の拡大、平均時給の力強い伸びなどが住宅販売を支えた」と振り返った。ただし、今後については「在庫が適正な水準に戻せば」販売件数が増加すると条件をつけた。

――米10月中古住宅販売件数は、9月と異なり現金購入者の比率が上昇した結果、新規購入者の比率が低下しました。ただ、投資向けは14%で変わらず。ヒップスタービアとの言葉が浸透するように、低水準にある金利を追い風に住宅購入に踏み切っているようです。住宅保有比率住宅ローン組成額では、2019年に23~38歳となるミレニアル世代でのマイホーム取得が顕著となっていますが、金利が再び上昇すれば購入意欲を抑えるリスクを残します。

(カバー写真:Brandon Blahnik/Flickr)

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