Jobless Claims Decrease From Last Week.
米新規失業保険申請件数は1月23日週に27.8万件と、市場予想の28.1万件を下回った。前週の29.4万件(29.3万件から修正)以下にとどまる。1973年11月24日以来の低水準に並んだ10月24日週の25.6万件を視野に入れた水準からは、後退を続けた。米労働省は今回、特殊要因を挙げていない。もっとも、当該週は北東部を中心にワシントンD.C.などでは豪雪による非常事態宣言が出され、NY市でも外出禁止令が敷かれるほどの悪天候に見舞われた。4週平均は28万3000件と、2015年4月4日週以来の水準へ上振れした前週の28万5250件から減少。とはいえ、1973年12月以来の低水準に至った2015年10月24日週の25万9250件を上回った水準を保つ。
1月16日週までの継続受給者数は226.8万人と全種の221.9万人から増加し、2015年8月29日週以来の水準へ膨れ上がった。2000年11月以来の低水準を記録した2015年10月24日週の214.6万件(修正値)から、増加をたどる。被保険者に占める失業者の割合は1.7%と、1971年以来の最低にあたる1.6%から上昇した。
2015年2月以来の30万人乗せのリスクは、いったん後退。
(作成:My Big Apple NY、単位は千人)
州別で増加が目立ったのはカリフォルニア州で1万6245人と、2週連続で1万人台に乗せた。次いでプエルトリコが1771人、オレゴン州が192人と続く。一方で減少が著しかったのはNY州で1万7476人、ペンシルベニア州で1万5349人と北東部が万単位で、悪天候の影響が垣間見える。続いてミズーリ州が7446人だったほか、ジョージア州も1万1411人、テキサス州も7132人と石油生産州が多い南部が目立った。
――米新規失業保険申請件数はやはり悪天候の余波から、北東部での減少が顕著となりました。年始から百貨店大手メイシーズ、英BP、ウェラブル端末ゴープロがリストラ計画を表明、小売最大手ウォルマートの不採算部門269店舗閉鎖(うち米国は154店)の閉鎖の方針を打ち出し、さらに製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンも人員削減を発表。英銀バークレイズもロンドンとNYで投資銀行部門の人員削減を決定しており、米雇用統計は20万人割れどころか15万人増すら怪しくなってきました。
(カバー写真:COD Newsroom/Flickr)
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