Dallas Manufacturing Index Almost Gets Out Of Negative Territory.
米7月ダラス連銀製造業景況指数はマイナス1.3となり、市場予想のマイナス10より下げ幅を縮小した。原油先物が50ドル台を回復した後に伸び悩むなか、前月のマイナス18.3から改善。1月に2009年4月以来で最低となる前月のマイナス34.6 まで沈んだ後に下げ幅を巻き戻し、2014年12月以来の分岐点回復に迫る。項目別では生産をはじめ出荷、稼働率がプラス圏を回復したほか雇用をはじめ新規受注、受注伸び率など主要項目が下げ幅を縮小した。詳細は、以下の通り。
・生産 0.4、3ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス7.0、6ヵ月平均はマイナス5.0
・出荷 0.1、3ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス8.6、6ヵ月平均はマイナス2.3
・稼働率 0.3、3ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス9.3、6ヵ月平均はマイナス2.8
・新規受注 マイナス8.0、3ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス14.2、6ヵ月平均はマイナス8.9
・受注伸び率 マイナス9.7、3ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス18.6、6ヵ月平均はマイナス9.5
・設備投資 4.8、3ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス2.1、6ヵ月平均はマイナス0.8
・在庫 マイナス10.4、分岐点割れを回復<前月はマイナス6.0、6ヵ月平均はマイナス7.0
・雇用 マイナス2.6、9ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス12.8と2009年11月以来の最低、6ヵ月平均はマイナス7.7
・平均労働時間 マイナス0.6>前月はマイナス12.8と2015年9月以来で最低、6ヵ月連続の分岐点割れ<前月はマイナス11.8、6ヵ月平均はマイナス8.4
・賃金 10.5<前月は21.6、6ヵ月平均は16.3
・仕入れ価格 7.6<前月は12.6、6ヵ月平均は4.3
・販売価格 マイナス5.7、19か月連続で分岐点割れ<前月は5.2、6ヵ月平均はマイナス6.9
ダラスはフィリーと同じくマイナスも、分岐点割れが近い。
(作成*My Big Apple NY)
6ヵ月見通しは18.4と前月の2.6を大幅に上回り、2015年7月以来の高水準を示す。項目別でも改善が目立ち、生産をはじめ新規受注、稼働率、受注伸び率、10ポイント以上も改善した。そのほか平均労働時間がプラス圏を回復したほか生産、新規受注、出荷、設備投資は2桁増を示した。雇用や賃金も上昇。逆に、仕入れ価格や販売価格は前月から低下した。
――原油価格が伸び悩みつつ、45ドル付近で安定するなかで石油生産地を有するダラス連銀製造業景況指数は正常化に近づきつつあります。米6月鉱工業生産が改善したこともあり、エネルギー関連企業を中心に設備投資の復活を示唆するのでしょうか。複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)の決算では一時的項目を除く場合で前年同期比64.5%増、売上も15%増と増収・増益だった半面、産業部門の既存事業売上高は1%減で市場予想にも届かず、受注は2%減でした。一社の決算で大勢を語るのは大雑把ではありますが、産業セクターの指標でもあるだけに過度な楽観は禁物です。
(カバー写真:Adam Simmons/Flickr)
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