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トランプ新政権において外交の切り札は、この人?

by • November 21, 2016 • Latest News, NY TipsComments Off3705

This Person Could Hold President-Elect Trump’s Card For Diplomacy.

安倍首相がニューヨークに乗り込み、トランプ次期大統領と会談したのは17日NY時間の午後5時でした。

会談の直前、トランプ氏に最も近い人物の一人がインスタグラムにこんな動画を投稿したのは皆様も各種報道でご案内の通りかと存じます。

アラベラちゃん(5歳)、ベンパイナッポー・アッポーペン♪を熱唱+ダンス!
insta
(出所:Ivanka Trump/Instagram)

日本人アーティスト、ピコ太郎のメガヒット・ソングを披露したアラベラちゃんは、トランプ次期大統領の長女イヴァンカ氏の娘です。敢えてイヴァンカ氏がこの動画を会談直前に投稿するなんて、タイミングが良過ぎます。安倍首相に歓迎の意を表明した・・と考えるのは早計でしょうか。しかも、実際にイヴァンカ氏が安倍首相とトランプ次期大統領の会談に臨席したことは事実(そもそも会談に参加したことが問題だった上、漆黒に白いカットがエレガントなノースリーブドレスと白い肌の間にブラ線が見えていたとして米国でバッシングを受けましたが)。

長女イヴァンカ・トランプ氏と言えば、類まれな美貌に加えビジネスでの辣腕ぶりもあって、父トランプ氏の寵愛を一身に受けていることは周知の事実。3児の母であり、毎朝自分の子供たちのために朝食を作るなど微笑ましいエピソードも多く、アメリカ人だけではなく世界中の人々の心を惹きつけます。 そのイヴァンカ氏のインスタグラムこそ、外交政策に示唆を与える可能性が浮上中。トランプ氏が選挙戦で中国を「為替操作国」と口撃する間、中国の旧正月に合わせアラベラちゃんが中国語の詩をそらんじる姿を投稿し、中国人をメロメロにさせたことも記憶に新しい。識者によるとアラベラちゃんが発する英語は南部訛りだそうで、恐らく台湾系中国人が教えたものと考えられるそうです。

日米に辛辣な言葉を投げたトランプ次期大統領、イヴァンカ氏とその家族というカードを切って外交メッセージを送らないとも限りません。

イヴァンカ氏と言えば、少なからず日本と縁があります。53丁目にそびえる666 5th アベニューのビルには、ユニクロの旗艦店が入っていますよね。そのオーナーこそ、イヴァンカ氏の夫でトランプ氏の側近の一人であるジャレッド・クシュナー氏率いるクシュナー・プロパティーズです。2006年12月に不動産開発業者ティシュマン・スペイヤーと独投資会社TMWから18億ドルで買い取り、2008年は同ビルの一角を5億2500万ドルで売却したといいます。

父トランプ氏にも、日本と縁の深い方が存在します。ディック・チェイニー元前大統領の国内政策担当補佐官で現在はトランプ新政権の政権移行チームを支えるアド・マチダ氏のほか、ハワイ出身で米陸軍退役少将のバート・ミズサワ氏といった日系アメリカ人が脇を固めます。

もう一人のキープレーヤーこそ、米商務長官の最右翼として名前が挙がるウィルバー・ロス氏。ロス氏はニュージャージー州生まれとトランプ氏のNY州クイーンズと比較的近く、鉄鋼や繊維などで破綻した企業の再建で財を成し”破産王(King of Bankruptcy、日本では再建王と訳す)”の異名を持ちます。フォーブス誌によると2016年の総資産は29億ドルとされるこの方、ジャパン・ソサエティの会長なんですね。2005年から理事会に参加し、2010年に会長に就任。2014年秋の叙勲では旭日重光章を受章し2015年2月に開催された式典ではウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙でも取り上げられました。

こうしてみると、トランプ一家と日本のつながりは深い。安倍首相とトランプ次期大統領の会談がスンナリ進んだのも、納得です。

(カバー写真:N. P. E./Flickr)

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