Trump’s Victory Pushes Consumer Confidence To 9-Year High.
米11月消費者信頼感指数は107.1となり、市場予想の101.5を上回った。前月の98.6を軽々と超え、2007年7月以来と金融危機以前の高水準を達成している。内訳をみると、見通し指数が100.8と、前月の83.9を抜け2015年6月以来の水準へ急伸した。現況指数も130.3と、前月の123.1を上回り直近で最高を遂げている。
発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果に対し「調査期間は米大統領選の狭間にあった」と振り返る。ただ、一部の回答者はトランプ氏の勝利の後に回答したと指摘しこうした事情が「全体のセンチメントを押し上げた可能性がある」との見解を寄せた。
消費者信頼感指数、前月こそリセッション前の平均値超えも10月は鈍化。
（作成：カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY）
今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは、5.2だった。前月の3.6を超え、2007年7月以来の高水準を達成した9月の5.3に接近。5ヵ月連続で続きプラス圏を維持している。以下は、結果の詳細。
ビジネス環境については、「良い」が上昇し「悪い」が低下
「良い」29.2％、3ヵ月ぶりの高水準→前月の26.5％から上昇、前年同月は25.0％
「悪い」14.8％、直近で最低→前月の17.3％から低下、前年同月は16.9％
労働市場については「豊富」が上昇し「困難」が低下、DIは5ヵ月連続でプラス
「職が豊富」26.9％、直近で最高→前月の25.3％から低下、前年同月は21.0％
「あまり職が豊富ではない」51.4％→前月の53.0％から低下、前年同月は53.2％
「職探しが困難」21.7％→前月も21.7％、前年同月は25.8％
6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」と「悪化する」が低下。「良くなる」は、引き続き前年同月を下回る。
「良くなる」15.3％、6ヵ月ぶりの低水準→前月の16.4％から低下、前年同月は15.7％
「悪化する」10.0％→前月の11.8％から低下、前年同月は10.6％
6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」が上昇し「減少」が低下、14ヵ月ぶりに「増加」が「減少」を上回る
「雇用が増加する」14.5％→前月の14.4％から上昇、前年同月は12.0％
「雇用が減少する」13.8％→前月の16.6％から低下、前年同月は18.5％
6ヵ月先の所得への見方は「増加」が上昇し「減少」が低下
「増加する」17.5％→前月の17.4％から上昇、前年同月は17.3％
「減少する」9.0％→前月の10.2％から低下、前年同月は11.8％
「変わらない」73.5％→前月の72.4％から上昇、前年同月は70.9％
購入見通しは、明るいヘッドラインを受け金利上昇局面でも住宅と主要機器がそれぞれ前月値を上回った（住宅は5.5％→6.5％、主要機器は51.8％→52.4％）。
――消費者信頼感指数は米大統領選終了の不透明感払拭に加え、米株高に煽られ瞬く間に急伸していきました。閣僚メンバーが続々明らかになるなか、トランプノミクスへの期待を維持できるか、注目です。
▽米9月S&P／ケースシラー住宅価格指数、指数ベースで過去最高も上昇ペースに翳り
米9月S＆P／ケースシラー住宅価格指数（季節調整前）は184.8となり、金融危機前の水準を超え過去最高を更新した。20都市別の季節調整前では前年同月比5.08％上昇の191.78となり、市場予想の5.2％に届かず。前月の5.06％（5.13％から下方修正）と、ほぼ変わらない水準となる。3年5ヵ月連続でのプラス圏を保った。季節調整済み・20都市別の前月比は0.37％の上昇と、市場予想の0.40％を下回った。
季調済みの前月比では、20都市中で全て上昇。前月の都市が16都市から増えた。トップはフロリダ州タンパで0.87％の上昇、2位はテキサス州ダラスで0.77％の上昇、3位はコロラド州デンバーで0.74％となる。ワースト3位は常連のニューヨーク州NYで0.23％の上昇、2位も同じく最下位圏内を維持するミシガン州デトロイトで0.21％の上昇、1位はオハイオ州クリーブランドで0.12％の上昇にとどまった。
（カバー写真：Angelo Amboldi/Flickr）
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