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米12月消費者信頼感指数、2001年8月以来の水準へ急加速し有終の美

by • December 28, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2691

Consumer Confidence Booms To 15-Year High Before Trump’s Presidency.

米12月消費者信頼感指数と米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数をおさらいしていきます。

米12月消費者信頼感指数は113.7となり、市場予想の109を上回った。前月の107.1を超え、2001年8月以来の高水準を達成している。内訳をみると、見通し指数が108.0と前月の100.8を上抜け2003年12月以来の水準へ上振れし、全体に寄与。現況指数は逆に前月の130.3から126.1と鈍化した。米株高が進行したとはいえ、米金利が上昇しセンチメントを損ねたとみられる。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果に対し「米大統領選後に経済に楽観的な見方が広がり米株を押し上げ、特に高齢層で目立つ」と振り返る。ただ、現況指数が低下したように足元の景気動向には慎重で「2017年に消費者信頼感指数が上向くかは、期待の実現に掛かっている」と結んだ。

消費者信頼感指数、2001年8月以来の水準へ到達。

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(作成:カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは4.4と、2007年8月以来の高水準だった前月の6.6(修正値)から小幅鈍化した。とはいえ、6ヵ月連続で続きプラス圏を維持している。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が低下し「悪い」が上昇
「良い」29.2%→前月の29.7%から低下、前年同月は27.1%
「悪い」17.3%→前月の15.2%から上昇、前年同月は18.9%

労働市場については「豊富」が低下し「困難」が上昇、DIは6ヵ月連続でプラス
「職が豊富」26.9%→直近で最高だった前月の27.8%から低下、前年同月は24.2%
「あまり職が豊富ではない」50.6%→前月の51.0%から低下、前年同月は51.3%
「職探しが困難」22.5%、4ヵ月ぶり高水準→前月も21.2%から上昇、前年同月は24.5%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」が上昇し「悪化する」が低下。「良くなる」は、引き続き前年同月を下回る。
「良くなる」23.6%、直近で最高→前月の16.4%から上昇、前年同月は14.5%
「悪化する」8.7%→前月の9.9%から低下、前年同月は10.8%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」と「減少」が上昇も、2ヵ月連続で「増加」が「減少」を上回る
「雇用が増加する」21.0%、直近で最高→前月の16.1%から上昇、前年同月は12.4%
「雇用が減少する」14.0%→前月の13.5%から上昇、前年同月は16.8%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」が上昇し「減少」が低下
「増加する」21.0%、直近で最高→前月の17.4%から上昇、前年同月は16.3%
「減少する」8.6%→前月の9.2%から低下、前年同月は9.5%
「変わらない」70.4%→前月の73.4%から低下、前年同月は74.2%

購入見通しは、明るいヘッドラインを受け金利上昇局面でも自動車主要機器がそれぞれ前月値を上回った(自動車は前月の12.8%→14.3%と直近で最高、主要機器は前月の51.0%→52.3%と直近で最高、住宅のみ直近で最高だった前月の6.8%→6.5%と低下)。

――消費者信頼感指数は米大統領選の結果を大いに好感すると共に米株高効果もあって、瞬く間に急伸していきました。閣僚メンバーが明らかになり、空調大手キャリアの国外移転阻止など数々のエピソードを乗り越え、トランプノミクスへの期待をきらびやかに反映させています。米12月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値と違って購入見通しも楽観的に振れており、2017年にかけ成長が加速する期待を募らせます。

▽米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数、指数ベースで過去最高も上昇ペースに翳り

米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数(季節調整前)は185.06となり、前月の184.65(184.8から上方修正)を抜け過去最高を更新した。20都市別の季節調整前では前年同月比5.10%上昇の191.79となり、市場予想の5.03%を上回る。前月の5.03%(5.08%から上方修正)も超え、3年6ヵ月連続でのプラス圏を保った。季節調整済み・20都市別の前月比は0.63%の上昇と、市場予想の0.51%並びに前月の0.48%(0.37%から上方修正)を上回った。

季調済みの前月比では、9月に続き20都市中で全て上昇。トップはジョージア州アトランタで1.41%、2位はオハイオ州クリーブランドで1.30%、3位は前月に首位だったフロリダ州タンパで1.18%の上昇を示した。ワースト3位は前月に続き常連のニューヨーク州NYで0.38%の上昇、2位はネバダ州ラスベガスで0.31%、1位はトランプ次期大統領が殺人率の高さを指摘するイリノイ州シカゴで0.28%だった。なおシカゴでは2016年にこれまで4,334人が射殺され、2時間に1人の計算となる。

(カバー写真:uacescomm/Flickr)

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