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米3月雇用動態調査、求人数は8ヵ月ぶりの高水準

by • May 10, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off607

Job Openings Hit Highest In 8 Months In March.

米3月雇用動態調査、米4月労働市場情勢指数(LMCI)をおさらいしていきます。

米労働省が発表した米3月雇用動態調査(JOLTS)で求人数は前月比1.1%増の574.3万人と、市場予想の572.5万人を上回った。雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)が3月に2016年5月以来の水準へ落ち込んだが、求人数は8ヵ月ぶりの高水準。2000年の統計開始以来で最高だった2016年7月以来の高水準(597.3万人)に接近した。

新規採用人数は前月比0.2%増の526.0万人と、前月の減少から増加に転じプラス基調へ戻した。2015年12月の550.4万人でピークアウトした可能性を残す。

離職者数は前月比1.6%増の508.8万人と、5ヵ月ぶりに減少した前月から増加に転じた。2006年11月以来のレベルに達した1月の524.7万人以下を続けている。定年や自己都合による自発的離職者数は2.6%増の311.6万人と、8ヵ月ぶりに減少した前月から回復し増加基調を回復。2001年2月以来の高い伸びを示した前月の318.6万人に接近した。解雇者数は1.3%増の161.5万人と、こちらも増加に転じた。

米3月雇用統計・NFPに反し、求人数をはじめ採用数や離職者数などそろって増加。

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(作成:My Big Apple NY)

求人率は2ヵ月連続で3.8%と、2016年9月の水準に並んだ。過去最高の3.9%に接近している。民間が5ヵ月連続で4.0%となり、統計開始以来の最高だった2016年7月の4.2%以下を続けた。政府は前月まで2ヵ月連続で2.2%を経て、2.3%へ上昇した。

採用率は前月通り3.6%だった。今回は民間が4.0%と前月の4.1%から低下。過去最高の4.4%からやや遠ざかった。政府は2ヵ月連続で1.5%だった。

自発的および引退、解雇などを含めた離職率は3.5%と、前月の3.4%から低下し過去最高の3.8%が遠のいた。民間が3.9%と前月の3.8%から上昇、2016年2月以来の高水準だった1月の4.0%に接近した。政府は前月の1.6%を下回り、1.4%だった。自発的離職率は前月に続き2.1%と、2015年12月以来の水準及び過去最高の2.4%以下を保つ。解雇率は6ヵ月連続で1.1%と、過去最低を維持した。

離職者数、堅調な労働市場を背景に自発的離職者数の伸びが強い。

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(作成:My Big Apple NY)

――以上の結果を踏まえ、今となっては死語に近いイエレン・ダッシュボードをおさらいしてみましょう。達成項目は9項目中、1~2月に続き5項目でした。 なお2016年2月は6項目を達成し、最多でした。以下は詳細で、()内の最悪時点とは、金融危機以降での最も弱い数字です。

1)求人率—○
2009年7月(最悪時点) 1.6%
2004-07年平均 3.0%
現時点 3.8%

2)解雇率—○
2009年4月(最悪時点)2.0%
2004-07年平均 1.4%
現時点 1.1%

3)自発的離職率 ○
2010年2月(最悪時点) 1.3%
2004-07年平均 2.1%
現時点 2.1%

4)採用率—×
2009年6月(最悪時点) 2.8%
2004-07年平均 3.8%
現時時点 3.6%

5)非農業部門就労者数—○
2009年3月までの3ヵ月平均(最悪時点) 82.6万人減
2004-07年の3ヵ月平均 16.2万人増
現時点の3ヵ月平均 17.4万人増

6)失業率—○
2009年10月(最悪時点) 10%
2004-07年平均 5.0%
現時点 4.4%

7)不完全失業率—×
2010年4月(最悪時点) 17.2%
2004-07年平均 8.8%
現時点 8.6%

8)長期失業者の割合—×
2010年4月(最悪時点) 45.3%
2004-07年平均 19.1%
現時点 22.6%

9)労働参加率—×
2014年9月(最悪時点) 62.7%
2004-07年平均 66.1%
現時点 62.9%

――米3月雇用統計・NFPは10ヵ月ぶりの水準へ急減速したものの、大雪要の反動やイースターの後ろ倒しが背景となり4月には回復し労働市場の健全ぶりが目立ちます。ただし、米4月雇用統計では労働参加率が低下したことも事実。気になる今働きたい意思がある非労働人口は2月に559.7万人と2008年12月以来の水準まで回復した後、4月に再び570.7万人へ増加していました。完全雇用に近づく半面、労働市場にまだ余剰がある可能性をちらつかせます。

▽米4月LMCI、雇用統計に比例しプラス圏を維持も鈍化

米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した米4月労働市場情勢指数(LMCI)は3.5ポイント上昇した。前月の3.6ポイント(0.4ポイントから上方修正)と合わせ12ヵ月連続で上昇している。米4月雇用統計・NFPが10ヵ月ぶりの低水準だった前月を除き年初来の20万人ペースを回復したように、LMCIは堅調なペースを示す。

LMCI、12ヵ月連続でプラス圏を維持。

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(作成:My Big Apple NY)

景気後退に陥った2007年12月から2009年6月まで416.6ポイント低下した後、回復サイクルに入ってから367.3ポイント取り戻した。景気が改善していく過程での平均上昇幅は約4ポイントであることを踏まえれば、13ヵ月以内に低下幅を相殺する見通しだ。ただし、完全雇用が近づくだけに景気後退に陥った後の穴埋めに時間が掛かる可能性を残す。

(カバー写真:Roman Kruglov/Flickr)

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