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米国の家計所得、過去最高更新の立役者は女性?

by • October 3, 2017 • Latest News, NY TipsComments Off621

U.S. Household Incomes Rose to Record, As Women’s Earnings Grew.

平塚らいてうが「元始、女性は太陽であった」の名句を女性向け月刊誌“青鞜”に記してから約100年、安倍政権が「女性活躍」を掲げるなか、女性の取締役を送り込む大手企業が増えてきました。

太平洋を越えた米国でも、女性の存在感が光ります。以前ご紹介したように、2016年の家計所得は中央値で前年比3.2%増の5万9,039ドル(約655万円)と過去最高を更新した原動力こそ、女性だったと言えます。
1人当たりの所得中央値でみると、女性の貢献がひと目で分かります。女性の所得は前年比0.7%増に対し男性は0.4%減でした。しかも、こうした違いは2016年に限ったわけではありません。1980年以降でみても、男性の平均伸び率が±0%に対し女性は0.8%増でした。

女性の間で所得の伸び率が顕著な理由は、ズバリその水準自体にあります。2015年にアカデミー助演女優賞の受賞スピーチでパトリシア・アークエットが指摘したように、ハリウッドからメインストリートまで男女の賃金格差は未だ根深い。2016年の女性の所得中央値は4万1,554ドルと男性の中央値である5万1,640ドルの80.5%に過ぎません。これでも、1960年の統計開始以来で最高記録となります。

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(作成:My Big Apple NY)

男女間では、所得水準だけでなくピークを迎える年齢でも差が開きます。リサーチ会社のペイスケールによると、大卒女性が生涯で最も稼げる年齢は40歳で6万7,000ドルに過ぎません。ところが男性がピークを迎える年齢は中央値で49歳。所得水準はsix digits(6桁) すなわち日本語でいうところの1,000万の大台を超え、10万2,000ドルでした。

これだけ格差があれば、気になるのが解消される時期についてですよね。女性政策調査機関は“2059年”を予想しており、黒人女性のほか保守的な土地柄として知られるユタ州、ノースダコタ州、ワイオミング州、ルイジアナ州では“22世紀”と試算しています。ヒスパニック系の女性に至っては“23世紀”まで待たねばならないと言いますから、気が遠くなりますね。

男女間の賃金格差は必ずしも差別だけでなく職種によって生じる場合もあります。例えば女性の進出が困難とされる建設(生産労働者・非管理職労働者)の平均賃金は8月に26.81ドル、同じく鉱業も27.78ドルとなり、民間サービスの平均賃金である21.89ドルを大幅に上回っていました。

その男性の独壇場とされてきた建設や鉱業、製造業で形成される財部門の労働市場シェアは足元で低迷しています。8月には13.7%と過去最低水準近くで推移し、代わりにサービス部門が71.1%と統計以来で最大を記録していました。

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(作成:My Big Apple NY)

換言すれば女性が社会進出する範囲は着実に広がる状況を示唆し、それが女性の所得にも反映されたと言えそうです。

(カバー写真:Michigan Municipal League/Flickr)

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