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米12月消費者信頼感指数、税制改革実現を控え3ヵ月ぶり低水準

by • December 28, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off1681

Consumer Confidence Edges Down From 17-Year High In December.

本年も当ブログにお付き合い下さいまして、誠に有難うございました。
2018年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

米12月消費者信頼感指数、米11月中古住宅販売成約件数指数をおさらいしていきます。

米12月消費者信頼感指数は122.1となり、市場予想の128を下回った。2000年11月以来の高水準だった前月の128.6(129.5から下方修正)にも届かず、3ヵ月ぶりの水準へゆるんだ。内訳をみると、現況指数が156.6と前月の153.9(154.9から下方修正)を超え、2001年6月以降で最高に。ただし見通し指数は99.1と、2016年10月以来で最低だった。前月は2000年9月以来の水準へ上昇したものの、税制改革の実現を控えセンチメントが大きく後退した格好だ。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、見通し指数が低下した結果を受けつつ「過去の水準と比較すると、引き続き高水準にある」と指摘。2018年も力強い成長が見込まれると結んだ。

消費者信頼感指数、2000年11月以来の水準へ上昇。

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(作成: My Big Apple NY)

現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは20.5だった。2001年6月以来の高水準だった前月の20.7(修正値)近くを維持している。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が上昇し、「悪い」が低下
「良い」35.2%→前月の35.0%から上昇、前年同月は28.6%
「悪い」12.1%→前月の12.3%から低下、前年同月は17.8%

労働市場については「豊富」と共に「困難」が低下、DIは18ヵ月連続でプラスを示す
「職が豊富」35.7%→前月の37.5%から低下、前年同月は26.0%
「あまり職が豊富ではない」49.1%→前月の45.7%から上昇、前年同月は51.3%
「職探しが困難」15.2%→前月の16.8%から低下、前年同月は22.7%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は「良くなる」が低下し「悪化する」が上昇
「良くなる」20.2%→前月の23.1%から低下、前年同月は24.7%
「悪化する」9.2%→前月の6.7%から低下、前年同月は8.9%
「変わらず」70.6%→前月の70.2%から上昇、前年同月は66.4%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」が低下し「減少」が上昇、それでも「増加」が15ヵ月連続で「減少」を上回る
「雇用が増加する」18.4%→前月の21.3%から低下、前年同月は18.7%
「雇用が減少する」16.3%→前月の12.2%から上昇、前年同月は14.1%
「変わらず」65.3%→前月の66.6%から低下、前年同月は64.2%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」と「減少」が上昇
「増加する」22.3%→前月の20.3%から上昇、前年同月は21.5%
「減少する」8.9%→前月の7.6%から上昇、前年同月は8.6%
「変わらず」68.8%→前月の72.1%から低下、前年同月は69.9%

購入見通しは、自動車以外が上昇した。自動車は12.9%と、前月の13.3%から低下し2ヵ月連続で低下している。対して家電は58.4%と前月の53.4%を超え、住宅も7.6%と前月の6.5%を上回り、景気回復サイクルで最高を遂げた。

購入見通し、項目別・12ヵ月平均で以下の通り。

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(作成: My Big Apple NY)

年齢別の消費者信頼感指数(12ヵ月平均)は、以下の通り。

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(作成: My Big Apple NY)

所得別の消費者信頼感指数(12ヵ月平均)は、以下の通り。

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(作成: My Big Apple NY)

――米12月消費者信頼感指数は、2000年11月以来の高水準だった11月から低下しました。過去の水準から比較するとレンジ上限を維持しており、センチメント自体が力強さを維持していることに変わりありません。消費者信頼感指数の見通し指数の低下が気掛かりながら、景気回復サイクル以降での見通し指数下振れ局面で大幅な景気減速に陥っていたわけでもなく。足元、見通しで党派間で税制改革の見方が分かれている点が一因と考えられ、CNNが成立直前の12月14~17日に実施した世論調査では、共和党側は中流層に有利、民主党・無党派層はそれぞれ富裕層が64%、95%有利と回答していました。

エコノミストの間から税制改革が3%成長をもたらすとの見方は聞かれないものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の12月予想・中央値である2.5%の堅調な成長を維持する見方が強い。少なくとも現時点で、消費者信頼感指数は年3回の利上げに整合的な結果と言えそうです。

▽米11月中古住宅販売成約件数指数、4ヵ月ぶりに上昇に反転

米11月中古住宅販売成約件数指数は前月比0.2%上昇の109.5となり、市場予想の0.4%の低下より強い結果となった。前月の3.5%の上昇を含め、2ヵ月連続でプラスに。金利上昇局面でも、堅調に推移している。過去6ヵ月間で3回目の上昇となった。ただし指数としては高い水準を保つ。季節調整前の前年比では0.6%上昇し、2ヵ月連続でプラスだった。

4大地域別では、前月比にて2地域で上昇。前月の3地域を下回った。北東部が0.5%上昇し2ヵ月連続でプラスとなったほか、中西部は0.49%上昇し3ヵ月連続のプラスを迎えた。一方で、西部は1.8%低下し、2ヵ月連続で弱い。南部は0.5%低下し前月からマイナスに反転した。

発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受け「夏場は芳しくなかったものの、堅調な雇用増加に加え成長が加速したため、好調に1年を締め括ることができそうだ」と評価した。もっとも「新規購入者は、購入に向けた選択肢が限定的であり、激しい競争にも直面している」と指摘。引き続き、住宅在庫の縮小や価格の上昇が潜在的購入者の重石になるとの考えを寄せた。

なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、成約件数の約80%が1~2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。

――住宅市場は2017年、4~6月期と7~9月期に成長を押し下げたものの、年末にかけハリケーン直撃の影響もあり回復の兆しがみられます。問題は、この需要がいつまで続くのかで、例えば税制改革実現後は住宅ローン利子の控除が適用されるローン総額の上限を現行の100万ドルから18年1月1日以降は75万ドルへ引き下げられます。州税・地方税の控除は固定資産税のみ承認し1万ドルまでとなり、住宅購入のインセンティブが一時的に低下しないとも限りません。冬場は住宅市場オフシーズンでもあり、2018年1~3月期も住宅投資は低迷が予想されます。

(カバー写真:Andreas Komodromos/Flickr)

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