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米12月耐久財受注、輸送用機器や防衛財が好調もコア資本財に鈍化の兆し

by • January 29, 2018 • Finance, Latest NewsComments Off1840

Core Capital Goods Shipment Declines, Suggests Slow Equipment Investment.

米12月耐久財受注は前月比2.9%増となり、市場予想の0.8%増を上回った。前月の1.7%増(1.3%増から上方修正)を超え、6ヵ月ぶりの高水準を示す。ハリケーン“ハービー”や“イルマ”で急変動を経て、力強さを維持している。

内訳をみると、輸送用機器を除く耐久財は0.6%増と、市場予想と一致した。前月の0.3%増(0.1%減から上方修正)を超え、6ヵ月連続で増加している。耐久財受注を押し上げたのは輸送用機器で7.6%増と、前月の4.6%増(修正値)に続き、2ヵ月連続で増加。民間航空機が15.9%増と前月の14.1%増(修正値)を含め、2ヵ月連続で増加している。自動車は0.4%増と、前月の2.0%増(修正値)と合わせ、3ヵ月連続で増加した。防衛財も19.5%増と、前月の6.6%増(修正値)を含め2ヵ月連続で増加した。企業の設備投資を表す民間航空機を除く非防衛財(コア資本財)は0.3%減と、市場予想の0.6%増に反する結果となった。前月の0.2%増(0.2%減から上方修正)を下回り、6ヵ月ぶりに減少した。

耐久財出荷は前月比0.6%増となり、前月の1.3%増(修正値)を下回った。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷は0.6%増と、市場予想の0.4%増を上回った。前月の0.4%増(0.1%減から上方修正)を含め、11ヵ月連続で増加した。

前年比では、輸送を除いた耐久財受注をはじめコア資本財の受注と出荷そろって鈍化。

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(作成:My Big Apple NY)

耐久財在庫は0.3%増となり、前月の0.2%増(修正値)を含め12ヵ月連続で増加した。出荷の伸びが在庫を上回ったものの、在庫相当は前月の1.65ヵ月で変わらなかった。

――コア資本財の出荷が堅調で、短期的には機器投資が成長を支える見通しです。しかし、コア資本財の受注は減少に転じました。機器投資や在庫投資が鈍化する可能性を示唆するものの、NY地区連銀の米1〜3月期実質GDP成長率予測値は3.09%増です。2017年10〜12月期は3期ぶりに3%割れでしたが、季節性残差や1月初めの大寒波を乗り越え、個人消費が支え成長を押し上げるのか注目です。

(カバー写真:liebeslakritze/Flickr)

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