Government Shutdown : The Newspaper Front Pages.
政府機関の閉鎖の向こうにある問題は、債務上限引き上げです。
閉鎖2日目でマーケットが一時1%近い下落を示したのも、一向に進展しない協議の行方を不安視したからでしょう。
おかげ様で約80万人の連邦政府職員が自宅待機・一時帰休を余儀なくされ、国民生活にも悪影響が及ぶこと必至。幸い1日と2日、ワシントンD.C.にある国立公園ナショナル・モールは閉鎖中のところ、第2次世界大戦記念碑を訪れた80-90歳代の退役軍人の方々のために解放してましたが、特例中の特例ですよ。
ナショナル・モールを開放した職員のお給料は、どうなるか疑問ですが・・。
なぜなら閉鎖を受け、自宅待機・一時帰休の職員は給与差し止めなんです。アフガニスタンをはじめ世界各国で任務にあたる軍人も、例外ではありません。政府が再開すれば遅延分の支払いを受け取る予定ですが、米上下院が承認しなければならず、保証されていないのですよ。
では、米上下院の議員はどうなのか。
政府機関を閉鎖に追い込んだ張本人達にも関わらず、閉鎖期間中も給与をのほほんと受け取るんですよ!ザ・デイリー・ビーストによると、憲法の修正第27条で次回の選挙まで給与の継続的な支払いを保証しているんです。つまり米上下院議員とも、17万4000ドル(1705万円)を満額で手に入れる仕組みというワケ。ティーパーティー派の共和党議員が閉鎖と債務上限引き上げ見送りのカオスを気にせず、選挙区での支持だけに専念する事情がここに横たわります。
こうした背景を踏まえ、英デイリー・テレグラフ紙が特集した新聞のトップページをみてみましょう。
例えば、フィリバスター断行で知られるクルーズ議員を選出したテキサス州。
オバマ米大統領の苦渋をかみ締めた顔がポイント。
ワシントン・ポスト紙は、中立なカバーでバランス良くまとめています。
ではリベラル派のNY地元紙はというと・・・。
「House of Turds」のTurdsは下衆、Houseは米下院を意味しますから、直訳すると「下衆の米下院議員」。債務上限の引き上げに待ったをかける共和党多数派の米下院を、痛烈に批判しているんです。それだけではありません。オスカー監督デビッド・フィンチャーがメガホンを取り、オスカー俳優ケビン・スペイシーが主演を張る史上最高のサスペンス政治ドラマ「ハウス・オブ・カーズ(House Of Cards)」に引っ掛けてるんですね~。
本家本元「House Of Cards」。権謀術数が渦巻くDCを裏側を切り取る意欲作!
今年、エミー賞で監督賞の栄誉に輝いたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。旬なドラマのスパイスをまぶしたニューヨーカーらしい皮肉で倍返しするこのカバー、歴史に残る傑作といえるでしょう。
ちなみに1995-96年当時は、ギングリッジ米下院議長を題材にこんな一面でした。
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