Apple’s Bigger iPhone Helped To Put A Dent In Android’s Crown.
生活になくてはならない、スマートフォン。引き続きアップル率いるiOSとグーグルが束ねるアンドロイドが市場争いで、熾烈を極めております。
9−11月時点でのガチンコ対決をみてみましょう。カンター・ワールドパネル・コムテックの調査によると、アップルが9月に”iPhone 6”と”iPhone 6 Plus”を発売を開始した影響から米国でのスマートフォン売上に占めるアップルの割合は47.4%と、前年同期から4.3%上昇していました。カンターのリサーチ部門主席兼米国ヘッドを務めるカロリナ・ミラネシ氏は、「アップルの『iPhone6および6 Plus』の売上だけで19%を占めた」といいます。アップルが7−9月期に”iPhone 6”シリーズを追い風に好業績を叩き上げたことが思い出されますね。その薄さから曲がる現象が話題となり”ベンドゲート”が取り沙汰されたものの、11月にかけ順調に売上を伸ばしたのはさすがです。
行列ができたように”iPhone 6”シリーズ売上が初週で1000万台を計上した煽りで、米9月小売売上高が鈍化したほど。
(出所:My Big Apple NY)
欧州の主要5カ国(ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペイン)でも、”iPhone 6”効果が顕著に現れていました。売上動向では依然としてアンドロイドが69.9%と優位を維持しながら、前年同期から3.2%低下していたんです。特に英国では9−11月のスマホ売上のうち42.5%をアップルが占め、前年同期比で12.2%も急伸していました。アンドロイドの牙城を、徐々にアップルが崩しつつある様子がうかがえます。
アンドロイドの独壇場といった感のある中国にて、その地位はさほど揺らいでおりません。小米が安価なスマートフォンを武器に進軍ラッパを吹き鳴らしたおかげで、アンドロイドが占める売上シェアは80.4%でした。小米(シャオミ)が中国市場でのスマホ売上のうち30.2%を占め首位を維持し、2014年末に11億ドルの資金調達に成功したこともあって企業価値を450億ドルへ押し上げたはずです。アップルの市場シェアは前年同期比1.1%上昇の18.1%でしたが、小米をはじめ中国地元のスマホメーカーが今後も躍進していくと考えられるためアンドロイドの優勢は変わらないでしょう。
ちなみに日本で、アップルは惨敗しています。2013年にドコモがiPhone販売を開始したため69.1%へ急上昇した反動で、大幅に落ち込みました。
9−11月のOS別、スマホ販売動向はご覧の結果に。
(出所:Daily Tech)
米欧でのアンドロイドのシェア低下の原因は、”iPhone 6”だけではありません。ミネラシ氏が「ブランド別で異なるように、消費者がメーカーの運命を握っていた」と振り返るように、アンドロイドでもモトローラの新型”Moto X”と”Moto G”は売上を伸ばしたといいます。逆に足を引っ張ったのは、サムスン。米欧での市場シェア低下圧力にさらされました。
クリスマス商戦でも、アップルは米国で大勝しています。
(出所:Slate/Flurry)
2014年12月19−25日のホリデー商戦中に稼働したスマホは、アップルが51.3%と過半数を占めていました。クリスマス・ギフトとしていかに熱望されていかたが伺えますね。反対にサムスンは17.3%と、大差で後塵を拝しております。
翻ってコムスコアの調査では、カンターと正反対の結果が出ています。2014年9−11月平均でみた米国スマホ市場にてアンドロイドのシェアだけが上昇しており、アップルその他は低下の憂き目に遭っていました。
9−11月期では、アンドロイドが独り勝ち状態。
カンターの調査内容が9−11月のスマホ販売動向であるのに対し、コムスコアは市場シェアの9−11月期平均だったことが運命の分かれ道となったのでしょうか。次回のコムスコアの調査結果が待たれます。
(カバー写真:Omar Jordan Fawahl/Flickr)
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