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米12月鉱工業生産、暖房需要の後退で低下—2014年の地球気温は過去最高

by • January 16, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2079

Industrial Production Edged Down As Warmer Weather Cut Heating Demand.

米12月鉱工業生産指数は前月比0.1%低下の106.5と、市場予想と一致した。前月は1.3%上昇し2007年12月を超えリセッション入りしてからの落ち込みを取り戻したものの、4ヵ月ぶりにマイナスに落ち込んだ。設備稼働率は市場予想の79.9%以下の79.7%。2008年3月以来の高水準を遂げた前月の80.1%(80.0%から上方修正)も下回った。

稼働率は、リセッション以前の水準回復を控え伸び悩み。
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(出所:FRB)

内訳をみると、今回の戦犯は公益。7.3%低下し、5ヵ月ぶりにマイナスに落ち込んだ。平年を上回る気温を背景に電力が7.1%、天然ガスも8.5%と下げ幅が大きくなっている。

製造業は0.3%の上昇と前月の1.3から減速しつつ、4ヵ月連続で伸びを示した。コンピューター・電子機器が1.2%上昇し、前月の0.1%の低下からプラスに転じている。ただ米12月新車販売台数が好調だった割に、自動車が0.9%の低下と過去5ヵ月間で4回目のマイナスに落ち込んでいる。機械も3ヵ月ぶりに低下し、0.2%となった。鋼業は前月こそ原油安などを受けて0.1%の低下したが、今回は2.2%上昇し3ヵ月ぶりに反発した。

バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「機器投資(企業の設備投資を示す)に反映されるコンピューターと周辺機器の投資が2.8%減と前月の2.5%増を打ち消したほか、コンピューター生産が12月に予想を下回ったため、機器投資は当方の予想をやや下回る公算」と指摘。米12月生産者物価指数がGDPに使用される実質サービス貿易の数字を使用していたことを踏まえると、実質サービス貿易が10−12月期GDPを押し下げるとも試算され「米10−12月期GDP予想を従来の3.4%から3.3%」へ引き下げた。

——以上、電力や天然ガスなど暖房需要が後退し鉱工業生産の減速を促しました。ちなみに地球全体の気温は2014年に2005年や2010年を超え、統計が開始した1880年以来で最高を記録していたんですね。米航空運賃(NASA)とアメリカ海洋大気庁(NOAA)によると、2014年の平均気温は華氏52.84度(摂氏11.6度)となり、20世紀の平均を華氏ベースで1.24度上回っていました。そういえば今年のニューヨーク、2014年は積雪に見舞われませんでした。年明けの1月6日になってようやく積もり、2013年の11月より断然遅かったんです。

米国では2014年の夏は非常に過ごしやすかったものの、秋冬は平年を上回る気温となりました。
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1月に入り、暖冬から一転し気温は急低下。氷点下10度超えを記録する日もあり、マーケットと同じく非常にボラが高い状況です。少なくとも、1月の公益は12月と打って変わって鉱工業生産に寄与すること間違いナシですね。

(カバー写真:USA Today)

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