Initial Jobless Claims Increase Less Than Expected.
米新規失業保険申請件数は、1月31日週に27.8万件となり2000年以来の低水準を示現した前週の26.7万件(26.5万件から修正)から増加した。ただし、市場予想の29.0万件を下回っており2週連続で30万件割れを示す。4週平均は29万2750件と、前週の29万9250件から改善。2014年7月12日週以来の高水準だった17日週の30万7000件から、2週連続で減少した。米労働省は今回の結果について特殊要因を挙げていない。
米新規失業保険申請件数は低水準を維持する半面、継続受給者数は下げ止まり。
24日週までの継続受給者数は240.0万人となり、前週の239.4万人(修正値)から増加。継続受給者の比率は、4週連続で1.8%だった。州別での新規失業保険申請動向をみると、申請件数が増加した州はなし。一方で減少が目立った州はカリフォルニアで2万1586人減となり、フェイスブックをはじめIT関連の雇用が活発で労働市場が支えられているようだ。ニューヨーク州も6919人減と、2週連続で大幅減。そのほか、ミシガン州も6458人減、イリノイ州も5751人減と続いた。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、結果を受け「労働市場見通しは、一段と明るさを増したようにみえる」と評価。原油安の影響については、「テキサス州で増加トレンドが顕著だが、全体的な影響は小幅にとどまっている」と論じた。
——米新規失業保険申請件数はマーティン・ルーサー・キングJr牧師の生誕記念日を挟んだ週に大幅減を示した後、上振れせず。労働市場は1月米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文で文言が上方修正されたようにモメンタムを維持しているかのように見えます。その陰で、米1月チャレンジャー人員削減予定数は大幅に増加。米新規失業保険は申請にあたり、少なくともニューヨーク州では最後に給与を受け取ってから1週間待たねばならず解雇手当も給与としてみなされます。従ってリストラ後すぐに申請できないというテクニカル要因が申請件数の抑えている可能性は否めません。
(カバー写真:Jeremy Wilburn/Flickr)
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