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米1月新築住宅販売件数、大寒波直撃も金融危機前の高水準を維持

by • February 25, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1769

New Home Sales Stays At The Level Of Pre-Recession.

米1月新築住宅販売件数は48.1万件となり、市場予想の47.0万件を上回った。前月の48.2万件(48.1万件から上方修正)からは0.2%減だったものの、米北東部を中心に襲った大寒波と積雪を乗り越え2008年6月以来の高水準近くを保つ。金利低下と手頃な価格が需要を喚起したたとみられ11−1月期は47.0万件となり、10−12月期平均の46.5万件および7−9月期の42.7万件を超えた。

4大地域別では、1月と変わらず2地域が増加。南部は前月比2.2%増の27.8万件と2ヵ月連続で増加し、2008年5月以来の高水準を達成している。中西部は前月から19.2%増もの大幅増加に転じ6.2万件だった。反対に、寒波と豪雪に見舞われた北東部が51.6%減の1.5万件と過去最低を更新。西部は0.8%減の12万6000件と3ヵ月ぶりに減少した。

12月の中央価格は前年同月比9.1%上昇の29万4300ドル。前月比では2.6%低下しており、4ヵ月ぶり低水準となる。在庫件数は1.4%増の21.8万件。在庫が増加したものの販売件数の減少が小幅だっため、在庫は2ヵ月連続で5.4ヵ月相当となり2014年10月以来の水準に並んだ。

BNPパリバのブリックリン・ドワイヤー米エコノミストは、結果を受け「中古住宅販売件数と新築住宅販売件数は足元でかい離が生じている」と指摘。寒波の影響で住宅購入を手控えさせたほか、新規の住宅ローン需要冷え込みを挙げた。

1月の金利低下は、潜在顧客には魅力的だったことでしょう。

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(出所:Zillow)

——新築住宅販売件数は金融危機以前の高水準を維持する一方で、住宅ローン申請件数動向はまちまちな動向が続きます。

全米抵当貸付銀行協会 (MBA)の住宅ローン申請件数指数は2月20日週に前週比3.5%低下し420.3となった。前週の13.2%に続き、3週連続でマイナス。1月16日 週まで3週連続で2桁の上昇幅を遂げた後は、失速をたどる。 借換も7.5%低下の 1861.8となり、3週連続で落ち込んだ。新規のみ5.0%上昇し418.2となり、6週ぶりに反発している。新規は上昇したものの、前年比では1.5%の低下とマイナスに転じた。

30年固定金利型の住宅ローン 金利(平均)は3.99%と、 前週の3.93%から上昇。 2013年5月以来の低水準を 示した1月30日週の 3.79%から3週連続で上振れを続けたため、需要を押し下げたとみられる。15年固定金利型(平均)も 3.28%と、 前週の3.24%を上回った。FHAのローン金利も3.82%となり、前週の3.73%を小幅ながら超え2週連続で上昇した。

申請全体に占める借換の割合は 62.0%と、前週の 65.7%から低下した。 金利上昇に合わせ、2013年5 月以来の高水準となった1月16日週の 73.9%割れを維持した。

——米1月新築住宅販売件数は北東部以外で堅調だった背景として、1)中古住宅の在庫減少で新築住宅へ潜在顧客がシフト、2)利上げを控え低金利のうちに住宅を購入するインセンティブ、3)2014年12月と比較し住宅価格が手頃、4)賃貸需要の高まりを背景とした投資意欲——といった理由が考えられます。特に1)と3)をめぐっては、販売件数を価格帯でみた割合に表れていました。1月は15万ドル以上−19.99万ドルまでが19%を占め、2014年9月と併せ少なくとも直近で最高を遂げていました。

足元は米2月NAHB住宅市場指数がピークアウトを示すほか、米1月住宅着工件数を振り返っても芳しくありません。新築住宅販売件数も、金利上昇に加え住宅価格も上振れすればモメンタムを失う場合も考えられるでしょう。

(カバー写真:are you my rik?/ Flickr)

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