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1月にIPOを果たした注目株は、決算後にそろって下落

by • March 12, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3031

Shake Shack And Box Failed To Deliver, Shares Tumbled.

鳴り物入りで新規株式公開(IPO)を果たしたボックスとシェイクシャック。引け後に上場以来初めて発表した決算を受け、株価はそろって急落しました。詳細は、こちらです。

▽シェイク・シャック

1月30日にIPOを実施したグルメ・ハンバーガー大手の2014年10−12月(第4四半期)決算で、純損失は140万ドルだった。前年同期の99万7000ドルの黒字から、赤字に転じている。そのうち約110万ドルが上場費用のコスト負担により、押し下げられた。 一般管理費が82.3%増の600万ドルとなり、利益を圧迫。売上に占める割合は17.2%と、前年同期の14.3%から上昇した。また、牛肉をはじめその他の材料費が押し上げ食品・紙も32.3%増の1067万ドルだった。

売上高は51.5%増の3480万ドルとなり、市場予想の3300万ドルを上回った。ライセンス料を除く売上高は、51.6%増の3310万ドル。既存店売上高は7.2%増と、市場予想の4%増より強い。ただし、週ベースの米国内平均売上高は3.4%減の8万5000ドル。同社が事前に警告していたように、マンハッタンを中心に店舗数が増加したため平均売上高は今後も減少する見通しだ。

2015年の売上高は1億5900万—1億6300万ドルを見込み、レンジ中央値は市場予想の1億6100万ドルに並ぶ。2014年の売上高は、43.7%増の1億1850万ドルだった。店舗数の拡大を目指すなか売上高は市場予想にとどまったため、時間外取引で株価は5.9%沈んだ。なお同社は、2016年に東京を皮切りに日本上陸を果たす計画。2020年までに10店舗のオープンを目指す。

▽ボックス

1月23日にIPOを行ったクラウド・ストレージ大手の11−1月(第4四半期)決算で、 調整済み1株当たり損失は1.65ドルと市場予想の1.17ドルから拡大した。ただし、ボックス側は「アナリストが発行株数を間違えたため」と注意を促している。発行済み株数を正確に計算していたとされるファクトセットの予想は、1.99ドルの赤字だったという。売上高は前年同期比61%増の6260万ドルとなり、市場予想の5800万ドルを上回った。もっとも8−10月期の70%増、5−7月期の81%増、2−4月期の94%増からは、減速トレンドを保つ。

2−4月期の売上高は、6300万—6400万ドルを見込む。市場予想は6200万ドルを超えたものの、前年比の伸びは11−1月期から一段の鈍化を示唆し41%増となる見通しだ。赤字のほか売上の伸び減速を嫌気し時間外で13.4%下落し17.78ドルをつけたが、IPO価格の14ドルを超える水準を保った。

——両社の株価下落は決算・見通しの内容もさることながら、利上げ警戒も一因となったことでしょう。足元でマーケットは、米2月雇用統計を背景に6月利上げが織り込まれる上に、「北野誠のFXやったるで!」でお伝えしたように年内の利上げも複数に及ぶ可能性を視野に入れてきました。米国内での過剰流動性吸収リスクが出て来た上に、エマージング通貨安で外貨準備高の減少も回避できず。ソブリン・ウェルス・ファンドが株式市場へ流入させた資金を引き揚げる懸念もあり、新興株のポジションを縮小する動きを促したとも考えられます。

(カバー写真:Robyn Lee/Flickr)

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