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29日の決算ラウンドアップ①:タイム・ワーナー、マスターカード、スターウッド

by • April 29, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2167

Earnings Roundup : Time Warner, Mastercard, Starwood.

29日寄り前に発表された決算をおさらいしていきます。タイム・ワーナーは市場予想を上回る決算だった割に、株価はさえず。マスターカードは海外での決済拡大を確認しつつ、収入が予想以下にとどまりこちらも振るいません。

▽タイム・ワーナー

メディア大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比25%減の9億7000万ドルだった。調整済み1株当たり利益は1.19ドルとなり、市場予想の1.09ドルより強い。収入は4.8%増の71億2700万ドルで、市場予想の70億ドルを上回った。

部門別動向は、以下の通り。

>ターナー(TBS、CNNなどケーブル局)
収入 5%増の27億ドル、広告収入が4%増、会員収入が3%増、コンテンツ・その他が25%増、NCAAバスケット・ボール・トーナメントは視聴者数は22年間で最高に
調整済み営業利益 26%増の11億ドル、プログラム費用が3%減など費用が縮小

>ホーム・ボックス・オフィス(HBO、ケーブル局)
収入 4%増の14億ドル 会員収入が4%増、コンテンツ・その他収入が5%増、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」人気が支え
調整済み営業利益 1%減の4億5800万ドル、プログラム・配信・マーケティング費用が重し

>ワーナー・ブラザーズ(映画・TV制作)
収入 4%増の32億ドル、ビデオ・オン・デマンド向けにドラマ「フレンズ」を売り出すなどTVライセンス収入が寄与
調整済み営業利益 13%減の3億3000万ドル 映画広告費とゲーム制作費などで下押し

2015年通期は、調整済み1株当たり利益を4.60〜4.70ドルで据え置いた。決算は利益・売上高ともに市場予想を上回ったもののNCAAなど一時的要因で上向いた可能性もあり、株価は一時0.2%下落した。

▽マスターカード

クレジットカード大手が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比17.2%増の10億2000万ドルだった。調整済み1株当たり利益は0.89ドルと、市場予想の0.80ドルより強い。営業費用が1%減の8億7900万ドルで、為替ヘッジが奏功したという。また法人税率も今回は23.9%と、前年同期の32.0%から低下。増益につなげている。営業利益は5.2%増の13億5100万ドルで、営業利益率も60.6%と前年同期の59.2%を上回った。収入は2.7%増の22億3000万ドルで、市場予想22億8000万ドルを下回った。

世界でのカード決済額はドルベースで12.1%増の1兆630億ドル、現地通貨ベースでは11.8%増の7830億ドルだった。

ドルベースの決済額は海外が15%増とけん引し、米国は7%増
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(出所:Mastercard)

決済処理件数は12%増の110億3500万件、国際決済件数は19%増となる。カード発行数は8%増の21億5000万枚で、利用者の購買活動の加速を示した。一方で、報奨金・インセンティブのプログラムの増加が収入の伸びを抑えている。ヘッジ効果によりドル高の悪影響を確認しなかったものの収入が市場予想以下にとどまり、株価は前日比ほぼ横ばいで推移した。

▽スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ

ホテルチェーン大手が発表した1−3月(第1四半期)決算は、純利益が前年同期比27.8%減の9900万ドルだった。特殊項目を除く1株当たり利益は0.65ドルと、市場予想と一致。収入は2.9%減の14億2000万ドルで、市場予想の14億6000万ドルを下回った。2015年通期の1株当たり利益は2.94〜3.04ドルを見込み、中央値は市場予想の2.97ドルを上回った。

決算と合わせ、助言役にラザードを採用し戦略的再編を検討すると発表した。「あらゆる選択肢」を視野に入れるとしており、身売りの可能性を残す。株価は決算より同社売却の方向性をにらみ、一時8%超も急騰した。

*スターウッドのニュースを追加しました。

(カバー写真:Wally Gobetz/Flickr)

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