May Doesn’t Flower : NAHB Builder Confidence Slips.
米5月NAHB住宅市場指数は54となり、市場予想の57および前月の56を下回った。8ヵ月ぶりの低水準だった3月の52に近づいている。2005年11月以来の高水準を示した2014年9月の59から、再び遠ざかっている。
内訳をみると、一戸建て現況指数が59となり、前月の61から低下。5ヵ月ぶりの水準へ落ち込んだ3月の58へにじり寄った。ピークをつけた2014年9月の63から、かい離を広げている。一戸建て見通し指数は64と、5ヵ月ぶり高水準。住宅購入シーズンが開幕してから、春の到来を受けて力強い伸びを示す。見込み客指数は39と前月の40を下回り、9ヵ月ぶりの水準へ沈んだ3月の37へ押し返した。
見通し指数は上向きつつ、全体的に2014年9月でピークアウト感は否めず。
(出所:NAHBのデータを元にMy Big Apple NYが作成)
4大地域別での住宅市場指数は、1地域が上昇。前月の3地域を下回った。今回は西部が56と前月から1ポイント上回り、3ヵ月ぶり高水準を示す。そのほか北東部は43、南部も59と前月から変わらず。中西部は51と、前月の55から低下し3ヵ月ぶりの水準へ鈍化した。
発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のトム・ウッズ会長は、結果を受け「わずかな低下にとどまり、分岐点の50を上回った水準にとどまっている」と楽観的なトーンを崩さず。全体的に「第2四半期は底堅さを表す」とも付け加えた。デビッド・クロウ主席エコノミストは「消費者は慎重姿勢を打ち出しており、家計基盤をより安定化させたいと考えている」と指摘。とはいえ「見通し指数が上昇トレンドを維持し、住宅ローン金利が低水準で推移し、住宅価格が手頃で、ペントアップ・ディマンドを引き出すに違いない」と引き続き前向きな見通しで結んだ。
——米5月NAHB住宅市場指数は、予想外に下向きを示しました。住宅ローン金利がテーパー・タントラムが巻き起こり始めた2013年5月以来となる4%の大台に乗せ、建設業者のセンチメントを押し下げたとみられます。米4月雇用統計が力不足だった上、伸び悩む賃金動向を意識したのかもしれません。MBA住宅ローン申請件数指数も金利上昇を背景に3週連続で低下しており、4月以降の住宅指標ヘの影響が気掛かり。アトランタ連銀の米4−6月国内総生産(GDP)見通しも最新版で0.7%まで低下し、エコノミストとのかい離を維持する上では、住宅市場への影響も軽視できません。
(カバー写真:Bengt Nyman/Flickr)
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