4-Week Moving Average of Initial Claims Decreases From Last Month In Survey Week.
米新規失業保険申請件数は、8月15日週に27.7万件と市場予想の27.0万件を上回った。前週の27.3万件(27.4万件から修正)を超え、1973年11月24日週以来の低水準を示現した7月18日週から4週連続で増加している。米労働省は今回、特殊要因を挙げていない。4週平均は27万1500件と、2000年4月以来の低水準を記録した前週の26万6000件から増加した。一方で今週は米8月雇用統計のサンプル週にあたるところ、前月の同時期にあたる27万8500件から減少。7月18日週をはじめ自動車工場メンテナンスの季節調整に伴う下押しが数字をかく乱させた可能性が残るものの、米8月雇用統計は明るい数字が期待できる。なお米7月チャレンジャー人員削減予定数は、約4年ぶりの高水準を記録した。
米新規失業保険申請件数、継続受給者数とそろって確実に減少。
(出所:DOL)
8月8日週までの継続受給者数は225.4万件と、前週の227.8万件から減少。ただ、2000年11月以来の低水準を迎えた6月20日週の220.4万人(修正値)が遠ざかった水準を保つ。被保険者に占める失業者の割合は4週連続で1.7%となり、1971年以来の最低となる1.6%を上回った。州別での新規失業保険申請動向をみると、増加が目立つ州は2週連続で大幅に減少したカリフォルニア州で2498件増、次いで前週に減少が顕著だったイリノイ州も2042件増、ニューヨーク州も1554件増となる。ペンシルベニア州も1035件増、デフォルトで揺れるプエルトリコも920件増だった。減少した州はバージニア州で329件減、カンザスシティ州で236件減、インディアナ州で116件減、ロードアイランド州で53件減だった。
BNPパリバのデレク・リンゼー米エコノミストは、結果を受けて「今回は増加したとはいえ、レンジにとどまる」と振り返り労働市場のトレンドに変化が生じているとの考えを示さなかった。
(カバー写真:COD Newsroom/Flickr)
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