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中国がやっぱり利下げ、ダウは上昇で反応

by • August 25, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1904

China Cuts Interest Rates And Reserves Amid Market Turmoil.

中国人民銀行は25日、25bpの追加利下げを実施しました。1年物貸出金利は4.85%から4.6%、1年物預金基準金利も2.0%から1.75%に設定。2014年11月に約2年ぶりの利下げに踏み切ってから2015年2月、同年5月、同年6月に続き5回目で、26日から適用されます。さらに今回は、9月6日から預金準備率の50bp引き下げを決定。前回は農業・中小企業向けに一定の貸出を行う銀行のみが対象だったものの、2月と4月のように大手銀も含めます。大手銀の預金準備率は、18%に。リーマン・ショックの衝撃が世界の金融市場を襲った2008年10月当時のように、6月に続き利下げと預金準備率引き下げの合わせ技を仕掛けてきました。

声明では「現状、中国経済成長には下方リスクが依然として残存する」と指摘。また「世界の金融市場には未だに比較的大きなボラティリティが存在し、金融政策ツールの活用はより柔軟性が求められる」との見解を示しました。他に「持続的で健全な実体経済の促進を支援するため、社会的な資金調達コストを引き下げた」との認識も表明。上海総合指数が4日続落し前日比244.94p(7.63%安)の2964.97と2014年12月以来の3000割れで取引を終えた後、すぐさま行動したかたちです。従来は週末が慣例でしたが、今回は異例にも平日に行動に打って出ました。前回は週末、弱気相場入りが脅かされるなか1.25兆ドル(150兆円)とメキシコの国内総生産(GDP)に匹敵する時価総額を吹き飛ばした後で、利下げおよび対象を限定した預金準備率引き下げを断行していました。

USAトゥデーによると、キャピタル・エコノミクスはレポートにて「中国の経済リスクをめぐり、投資家は過剰に反応し過ぎた」と指摘。足元の中国株安は「弱い経済指標と、当局の様子見姿勢を反映した」と説きます。ただし「長い目で見ると、回避できない株式バブルの内部崩壊に立ち会っている」とも付け加え、中国株バブル終焉は食い止められないとの見解を示唆した。

BBCは、ジム・ロジャーズ氏の強気な見解を取り上げます。同氏は中国でのパニック売りはまもなく幕引きするとし「私はこの2日にわたり、中国株の一切売却していない。もっと下がったなら、さらに買い増しただろう」とコメント。短期的に損失を被るとしても「相場急落は底打ちが近いことを意味し、ボトムアウトまでさらに時間がかかるとは考えていない」と言い切ります。

オーストラリア・ニュージーランド銀行の中国エコノミストである Liu Li-Gang氏は、預金準備率の引き下げで「6500億元(約12兆1400億円)相当の流動性を与える」と評価しました。ハードランディングを回避し、7%成長の達成を支援するといたって楽観的です。

少なくとも、米株は上昇で反応。CNBCが実施したアンケートでは、本日買い・売り・様子見のどれを選ぶかとの問いに午前10時10分時点で「買い」が「売り」を上回っています。

cnbc
(出所:CNBC)

米国の輸出依存度は、GDPの約13.5%。中国の景気減速に揺れるエマージング国の余波をくぐり抜けられるのか。ひとまず9月利上げ警戒が後退した後には、鼻息の荒いブル派が盛り返しを狙っていることでしょう。

(カバー写真:Dennis Jarvis/Flickr)

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