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米10月PPI、モノ・サービスそろって下振れし8ヵ月ぶり低水準

by • November 15, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2921

Producer Price Index Falls Again In October.

米10月生産者物価指数(PPI)は前月比0.4%低下し、市場予想の0.2%の上昇に反し弱含んだ。前月の0.5%に続き、年初来から5回目の低下に。コアPPIは9月と同じく0.3%低下し、市場予想の0.1%の低下より下げ幅を拡大した。PPIは前年同月比では1.6%低下し、前月の1.2%の低下から悪化し過去最低を更新。10ヵ月連続でマイナスをたどる。コアPPIは0.1%上昇し、市場予想の0.5%および前月の0.8%から大幅に減速した。

内訳をみると、全体の6割を超えるサービスが前月に続き0.3%低下した。サービスのうち3割を占める貿易は0.7%低下。サービスのうち6割を占めるその他サービスも0.1%低下し、そろって2ヵ月連続でマイナス圏へ沈んだ。1割弱を占める輸送・倉庫のみ0.1%上昇し、3ヵ月ぶりに反発した。食品は2ヵ月連続で0.8%低下。モノは0.4%低下し、前月の1.2%からは下げ幅を縮小した。4ヵ月連続でマイナス圏へ沈んだ。エネルギーは前月に5.9%も低下したが、今回は横ばいにとどまりマイナス基調を3ヵ月で止めた。

BNPパリバのローラ・ロスナー米エコノミストは、結果を受け「今回の下振れの7割をサービスが担った」と指摘。製造業では「燃料と潤滑油のマージン、新型モデル投入による中古車が押し下げた」という。後者に関しては特殊要因とみなしつつ、サービスに迫りつつあるディスインフレ環境は懸念材料と言えよう。

——米10月PPIは、米10月輸入物価指数と歩調を合わせ弱かった。インフレ環境は12月利上げ開始を正当化しないように見えますが、Fedは経済の回復がインフレを押し上げるとのレトリックを使ってくるのでしょう。米11月雇用統計で時間当たり賃金が再び強含めばよいのですが。

(カバー写真:Jonathan Haeber/Flickr)

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