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米12月NFIB中小企業楽観度指数、ホリデー商戦を支えに上昇

by • January 13, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off3851

NFIB Small Business Optimism Index Rises Amid Holiday Cheer.

米連邦準備制度理事会(FRB)の労働市場情勢指数に含まれる米12月NFIB中小企業楽観度指数は95.2となり、市場予想の95を若干上回った。前月の94.8を超え、2014年3月以来の低水準を示した6月の94.1以上の水準を保つ。もっとも統計開始以来となる42年平均の98には、届いていない。

発表元である全米独立企業盟(NFIB)のウィリアム・ダンケルベルグ主席エコノミストは、雇用に着目し「実際の売上増加で大きく上向いたのだろう」と評価した。ただし、ヘッドラインは42年平均を下回っており「大手企業の拡大ペースを受けても相殺できず、米大統領選を控え政治の行き詰まりに変化が現れづらい」ため好転の兆しは小さいとの見方をにじませた。

NFIB中小企業楽観度指数、ISMのように下振れは回避。
NFIB
(作成:My Big Apple NY)

内訳をみると、12項目中プラス圏にのせた項目は前月に続き6項目だった。今回は「売上が拡大する」がプラス圏へ切り返した半面、「販売価格の上昇」がマイナス圏に転じている。「求人件数」や「雇用を増加させる」をはじめ、「設備投資を拡大させる」は、前月を上回った。その他、マイナス圏では「経済がより良くなる」があらためて2桁に乗せており、楽観度はまちまちとなっている。以下は、項目ごとの変化。

「求人件数」28%→前月の27%から上昇、6ヵ月平均は27%
「設備投資を拡大する」26%→前月の25%から上昇、6ヵ月平均は25%「賃金を引き上げる」20%→前月の20%と変わらず、6ヵ月平均は17%
「雇用を増加させる」15%→前月の11%から上昇、6ヵ月平均は12%
「事業拡大に良いタイミング」9%→前月の12%から低下、6ヵ月平均は11%
「売上が拡大する」8%→前月の−1%から改善、6ヵ月平均は4%

「在庫を拡大させる」0%→前月を含め3ヵ月連続で変わらず、6ヵ月平均は1%

「販売価格の上昇」−4%→前月の3%から悪化、6ヵ月平均は1%
「在庫満足度」−5%→前月の−6%から改善、6ヵ月平均は−5%
「信用状況が緩和する」−6%→前月の−4%から悪化、6ヵ月平均は−6%
「経済がより良くなる」−14%→前月の−7%から悪化、6ヵ月平均は−7%
「黒字トレンドにある」−18%→前月の−19%からかいぜん、6ヵ月平均は−17%

――NFIB楽観度指数は、ホリデー商戦に支えられ業績にもお祝いムードが漂ったのかヘッドラインは上昇してきました。2008年時点で中小企業はGDPの46%を担うだけに、心強い。とはいえ1月年始から中国発の世界同時株安が遅いサウジアラビアとイランの断交、北朝鮮の水爆実験なども重なり、センチメントに冷や水が浴びせられる懸念を残します。

(カバー写真:COD Newsroom/Flickr)

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