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本邦10年債利回りが初のマイナス、キャッシュ・クランチの予兆?

by • February 9, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2700

Japan 10-year Bond Yield Hits Zero For First Time.

リスク・オフ相場が火を吹き、遂に本邦10年債利回りはマイナスの領域に達してしまいました。

ドイツ銀行こそ前週、マイナス圏突入という予想を的中させていたというから興味深い。本邦10年債利回りについて、マイナス0.05〜プラス0.15%のレンジを見込んでいたといいます。そのドイツ銀行は、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が2011年11月以来の水準へ急伸するなか8日9日、立て続けに声明を発表していました。2011年と言えば8月、ギリシャ危機に耐えきれずフランスをはじめイタリア、スペイン、ベルギーが金融銘柄の空売り禁止を導入したことが思い出されますね。

欧州の銀行10行以上が抱えるエネルギー関連のエクスポージャーは、1000億ドル超え——とCNBCが報じるなか、キャッシュ・クランチ懸念が渦を巻く。欧州の銀行と言えば、中国へのエクスポージャーも高いだけに不安を煽ります。

金融市場から届くSOSに、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長はどのように対処するのか。米国でのマイナス金利採用は法的権限に欠けるとのメモが存在するだけに、調整がつくまで否定的な立場を堅持する公算大。ダウやS&P500はひとまず、1月の安値15,450.56ドル、1,812.29を試しに掛かるのでしょう。ただ8日、あれだけの急落を演じ原油先物も続落して引けながらダウ構成銘柄のうちシェブロンが3.8%高でトップ、エクソンも1.4%高と逆行高だった点は留意したい。チェサピーク・エナジーが債務再編を目指し法律事務所を起用するとの報道を受け33%も急落したにも関わらず、買いが集っていたんですね。この動きが相場の潮目が変わるサインなのか見極めたいところです。

(カバー写真:Keromi Keroyama/Flickr)

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