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米2月消費者信頼感指数、米株安に屈し2014年11月以来の低水準

by • February 24, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1588

Stock Market Turmoil Drags Down Consumer Confidence.

米2月消費者信頼感指数は92.2となり、市場予想の97.1を下回った。前月の97.8(98.1から下方修正)を超え、2014年11月以来の低水準。3ヵ月平均は95.4と前月の95.6を下回り7ヵ月ぶりの水準へ鈍化した。内訳をみると現況指数が112.1と3ヵ月ぶり低水準。見通し指数も78.9と、直近で最低を更新した。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果に対し「現況指数はビジネス環境が下押しし、短期的見通しはビジネス環境をはじめ家計、マーケット動向へなどが悲観寄りとなった」と振り返る。世界同時株安がセンチメントに影響を与えたと説明。もっとも「現況指数から判断すると、経済成長はゆるやかなペースを維持するだろう」と結んだ。

消費者信頼感指数、リセッション前の平均値103.5到達に一段と後退

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(作成:カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは、マイナス2.1。前月のマイナス0.6から下げ幅を広げ、6ヵ月連続でマイナス圏をたどる。2008年1月以来のブレークイーブン超えを果たした2015年8月の0.4が遠ざかった。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が低下し「悪い」が上昇
「良い」26.0%→前月の27.7%から低下、前年同月は26.7%
「悪い」19.8%→前月の18.8%から上昇、前年同月は16.7%

労働市場については、「豊富」が低下し「困難」が上昇、DIは6ヵ月連続でマイナス圏
「職が豊富」22.1%→前月の23.0%から低下、前年同月は20.3%
「職探しが困難」24.2%→前月の23.6%から上昇、前年同月は25.1%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は「良くなる」が低下、「悪化する」は上昇
「良くなる」14.6%→前月の15.9%から低下、前年同月は17.6%
「悪化する」12.0%→前月の10.7%から上昇、前年同月は8.9%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」が低下、「減少」が上昇し「減少」が6ヵ月連続で「増加」を上回る
「雇用が増加する」12.2%→前月の13.4%から低下し、前年同月は13.8%
「雇用が減少する」17.2%→前月の17.0%から上昇し、前年同月は14.8%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」が低下し、「減少」が上昇
「増加する」17.2%→前月の18.6%から低下、前年同月は16.4%
「減少する」12.5%→前月の10.7%から上昇、前年同月は10.8%

購入見通しは、低下が優勢。世界同時株安や景気減速懸念が浮上するなか、金利低下に直面したものの住宅が5.3%と前月の7.4%から下振れし6ヵ月ぶりの低水準だった。主要機器も46.8%と、前月の53.9%を下回り直近で最低。自動車のみ新車が支え12.3%と、前月の12.1%をわずかながら超えた。

―米2月消費者信頼感指数はビジネス環境をはじめ、労働市場や家計見通しなどがそろって楽観が後退した結果となっています。米1月雇用統計で非農業部門就労者(NFP)が減速したことも、センチメントを押し下げたのでしょう。ただ、景気回復が鮮明になった2014~15年の平均値92.4から乖離した水準ではありません。貯蓄率が高水準であるほか、百貨店大手メイシーズやリフォーム関連小売のホーム・デポが発表した11-1月期決算にも、消費落ち込みの兆しは現れず。メイシーズは減収・減益ながら売上高は市場予想を上回り、既存店売上高も1月に寒波が戻った影響で4.3%減とアナリスト予想平均の4.7%減ほど悪化しませんでした。ホーム・デポは1株当たり利益・売上高ともに市場予想を超え、2016年度(2017年1月末まで)通期見通しでも売上高はアナリスト予想平均を小幅ながら上回っています。アメリカ版の確定申告で税金が還付される(タックス・リターン)という恩恵も、見逃せません。個人消費は、引き続き米成長のエンジンとして期待できそうです。

(カバー写真:astrid westvang/Flickr)

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