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2017年版、住むのに最適な米国の州ベスト5とは?

by • November 13, 2017 • Latest News, NY TipsComments Off7598

America’s Best & Worst 5 States To Live In.

自由の国で知られる一方、近年の格差と分断の著しさが何かと話題になる米国。アメリカ・ファーストを掲げるトランプ政権下で2004年以来となる3期連続の3%成長が期待される半面、住む場所によっては3%成長を感じられるか否か変わって来ることでしょう。というわけで、住むのに最適な州ランキングが届いて参りましたので、まずはベスト5からご紹介していきましょう。

5位:ニュージャージー
過去10年間の人口伸び率:2.5%増(全米で43位)
年収中央値:68,357ドル(全米で6位)
失業率:5.0%(全米で18位)
貧困率:10.4%(全米で42位)
平均寿命:80.3歳(全米で8位)
→寿命の長さで知られるように病院の数とアクセスに恵まれ、NY市に近いだけでなく自然の豊かさも魅力です。

4位:コロラド
過去10年間の人口伸び率:16.6%増(全米で5位)
年収中央値:66,596ドル(全米で9位)
失業率:3.3%(全米で45位)
貧困率:11.0%(全米で39位)
平均寿命:80.3歳(全米で7位)
→自然の豊かさに加え、大卒の割合が39.9%と高水準にあり労働環境はバッチリです。

3位:コネチカット
過去10年間の人口伸び率:2.0%増(全米で45位)
年収中央値:72,889ドル(全米で4位)
失業率:5.1%(全米で16位)
貧困率:9.8%(全米で47位)
平均寿命:80.8歳(全米で3位)
平均寿命はハワイ州の81.2歳、カリフォルニアの80.9歳に次いで全米3位富裕層が邸宅を構える地域として名を馳せ、ヘッジファンド創業者だけでなく中東アフリカ諸国の王族が別荘を構えるだけに、プライバシーとセキュリティも文句なし?。

2位:ニューハンプシャー
過去10年間の人口伸び率:1.5%増(全米で46位)
年収中央値:75,675ドル(全米で1位)
失業率:2.8%(全米で最低水準)
貧困率:7.3%(全米で最低水準)
平均寿命:80.1歳(全米で10位)
→治安の良さで知られ、雇用環境も申し分なし。人口伸び率はイマイチながら、年収では全米一を誇ります。

1位:マサチューセッツ州
過去10年間の人口伸び率:5.8%増(全米で33位)
年収中央値:67,861ドル(全米で7位)
失業率:3.7%(全米で42位)
貧困率:10.4%(全米で42位)
平均寿命:80.7歳(全米で5位)
医療保険の会社がひしめくだけに、加入率の高さは97.5%と全米平均の91.5%を引き離します。もちろんハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などを擁するだけに、大卒の割合も43%と他の追随を許さず、教育環境も全米屈指。唯一の問題点は厳しい冬にあり、2015年のように記録的な豪雪に見舞われることもしばしばです。

MITのレイ・アンド・マリア・スタータ・センター、ゲーリー・パートナーズの力作は必見。
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(出所:Thomas Hawk/Flickr)

ベスト5は皆様の予想通りだったでしょうか?さすが「住むのに最適」と冠するだけあって、低失業率、高所得、平均寿命の高さが光りましたね。

次は、ワースト5に焦点を当てていきましょう。上位から見ると46位からとなります。

46位:アーカンソー
過去10年間の人口伸び率:6.3%増(全米で32位)
年収中央値:42,798ドル(全米で48位)
失業率:4.0%(全米で37位)
貧困率:17.2%(全米で6位)
平均寿命:75.8歳(全米で44位)
年収中央値が全米47位すなわちワースト3位で、貧困率も全米平均の14.2%を上回ります。ただ、モノやサービスの価格は全米を13.3%下回るように物価はお手頃とはいえ、成人の23%が健康に自信を持てない環境で、これはウエスト・バージニア州に次いで全米2位の高水準です。

47位:ケンタッキー
過去10年間の人口伸び率:5.5%増(全米で35位)
年収中央値:42,387ドル(全米で49位)
失業率:5.0%(全米で18位)
貧困率:18.5%(全米で4位)
平均寿命:75.8歳(全米で45位)
→全米の失業率は2000年12月以来の水準まで低下する一方、ケンタッキーは悪化をたどる数少ない州の一つ。自然と貧困率も高くなり、ケンタッキー・バーボンだけでは経済活性化への道のりは遠い。

48位:ウエスト・バージニア
過去10年間の人口伸び率:0.7%増(全米で49位)
年収中央値:42,824ドル(全米で47位)
失業率:6.0%(全米で4位)
貧困率:17.9%(全米で5位)
平均寿命:75.4歳(全米で48位)
→トランプ米大統領の初訪中では通商派遣団に参加した企業を中心に、2,500億ドルの投資を中国から引き出しました。特にウエスト・バージニア州は、通商派遣団に参加していなかったものの中国エネルギー大手である国家能源投資集団と837億ドルものディールを手中に収めました。国家能源投資集団は20年間にわたり、シェールガス採掘と化学産業を軸に同州で投資してく方針。同州の大卒の割合は20.2%と全米で最低水準ですが、エネルギー産業で巻き返しが図れるでしょうか?

49位:ルイジアナ
過去10年間の人口伸び率:9.2%増(全米で26位)
年収中央値:45,922ドル(全米で44位)
失業率:6.1%(全米で3位)
貧困率:20.2%(全米で2位)
平均寿命:75.8歳(全米で47位)
州民の5人に1人が貧困に喘ぎ、健康にも打撃を与え成人での肥満率は35%と全米3位。犯罪率も高く、10万件当たりの暴力事件発生件数は566件、窃盗犯罪発生件数は3,298件に及び全米で少なくともワースト5位の状況です。

50位:ミシシッピ
過去10年間の人口伸び率:2.7%増(全米で42位)
年収中央値:40,037ドル(全米で50位)
失業率:5.8%(全米で7位)
貧困率:20.8%(全米で1位)
平均寿命:74.8歳(全米で50位)
→昭和の皆様の間でミシシッピと言えば、人種差別の激しい南部の厳しい現実を鋭く描きアカデミー撮影賞を受賞した映画”ミシシッピー・バーニング”が思い出されます。全米で平均寿命で75歳を下回るのは、唯一ミシシッピだけ。同州は10代の妊娠やシングル・ペアレンツの割合も高く、教育の底上げが必要でしょう。

――いかがでしたか?ベスト5の州はマサチューセッツ州をはじめコネチカット州、ニュージャージー州、ニューハンプシャー州が並び、コロラド州以外は北東部が占めました。人口の伸びは低いながらも、金融や製薬、教育など幅広い分野で発展を遂げ高学歴・高収入を実現し続けています。逆にワースト5位は、ミシシッピ州をはじめルイジアナ州を含め南部の州が独占。北東部との経済格差は火を見るより明らかです。ただし希望の光として人口増加が挙げられ、企業誘致と教育の改善が進めば改善の余地があるのではないでしょうか。

ちなみにカリフォルニア州は15位で、ニューヨーク州は13位でした。カリフォルニア州は前述の通り平均寿命で2位でしたが、NY州も80.5歳で全米6位だったのですよ。人口の集中度を踏まえればNY市が健闘した可能性があり、自然に囲まれる利点はもとより、長生きには娯楽、刺激、それから美食が必要なのかもしれません。

(カバー写真:Jeff/Flickr)

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