Consumer Sentiment Edges Down To 6-Month Low In January.
米1月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値は95.7 と、速報値の94.4並びに市場予想の95を上回った。ただし前月の95.9には届かず、6ヵ月ぶりの低水準となる。2004年1月以来の高水準だった10月の100.7でピークアウトしたと言えよう。内訳をみると、現況指数が前月の113.8から110.5へ上昇、速報値の109.2から上方修正されたものの、米大統領が実施された2016年11月以来の水準へ低下している。見通し指数は逆に5ヵ月ぶりの低水準だった前回の84.3から86.3(速報値の84.8から上方修正)、小幅ながら上昇に転じた。
原油先物が約3年ぶりに60ドル台に乗せるなか、1年先インフレ見通しは前月の2.7%と変わらず、2016年4月以来の水準へ上昇した速報値の2.8%には届かなかった。5~10年先インフレ見通しは速報値と変わらず、前月の2.4%から2.5%へ上向いた。なお税制改革実現を意識し、FOMCは12月分の経済・金利見通しで成長見通しを上方修正したが、インフレ見通しを据え置いた。
ミシガン大学消費者信頼感、1年先のインフレ見通しは2016年11月の大統領選以降で最高の水準に並ぶ。
(作成:My Big Apple NY)
ミシガン大学の主席エコノミスト、リチャード・カーティン氏は、結果を受け「2000年以来で最高だった2017年の平均値96.8を小幅に下回る程度」と楽観的な姿勢を維持した。また「株高、税制改革に言及した消費者は過去最高だった」と指摘。大寒波の影響で「北東部の消費者、他に低所得者層でセンチメントの低下がみられた」ものの、特に懸念は示さず。消費者は、雇用と所得の増加を見込み続けるため「購入の決定要因は割引や低金利ではなく、労働市場をはじめ賃金上昇、金融資産への信頼感で、その結果、貯蓄率が低下した」と分析する。インフレ見通しの上昇を意識しつつ、大寒波が収束すれば裁量消費を中心に拡大するとの見解も寄せ、2018年の個人消費予測を従来の2.6%増から「2.8%増」へ上方修正上げた。金融政策は引き締め策を講じる必要があるとの認識を示しつつ、「消費者は10年近くも低金利の環境にあり、ゆるやかな利上げが適切」と結んだ。
(カバー写真:Graeme Tozer / Flickr)
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