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米10月耐久財受注は2ヵ月連続で減少、コア資本財は失速を確認

by • November 22, 2018 • Finance, Latest NewsComments Off2225

Capital Goods Orders And Shipment Both Rebound In October.

米10月耐久財受注は前月比4.4%減となり、市場予想の2.6%減を下回った。前月の0.1%減(0.7%増から下方修正)を含め、2ヵ月連続で減少した。

内訳をみると、ヘッドラインほど暗い内容ではない。輸送用機器を除く耐久財は0.1%増と、市場予想の0.4%増を下回ったとはいえ、前月の0.6%減(0%から下方修正)から改善した。むしろ輸送用機器が12.2%減と、前月の0.9%増(修正値)を下回り、3ヵ月ぶりに減少した。輸送機器のうち、振れの大きい民間航空機が21.4%減と前月(19.3%減、修正値)に続き弱い。さらに米10月新車販売台数が年率で1,700万台を保った割に、自動車も0.2%増と前月の0.9%増から伸びを狭め、民間航空機の押し下げを打ち消せなかった。その他、防衛財も16.6%減と、前月の16.3%減(修正値)を含め2ヵ月連続で減少した。

企業の設備投資を表す民間航空機を除く非防衛財(コア資本財)は0%と、市場予想の0.2%増に届かず。前月の0.5%減(修正値)ほど悪化せず、3ヵ月連続でのマイナスは回避した。内訳をみると、電気機器は0.5%減と前月の増加分をほぼ打ち消し、全体の足を引っ張った。鉄鋼・アルミ関税の影響が及ぶと考えられる組み立て金属は1.0%増と前月の2.4%減から転じた半面、一次金属は2.3%減と2ヵ月連続で減少した。その他、コンピューター・電子機器は1.6%増と2ヵ月連続で増加。機械は0.5%減と、7ヵ月ぶりに減少した。

耐久財出荷は前月比0.6%減となり、前月の1.0%増(修正値)を下回り3ヵ月ぶりに減少した。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷は0.3%増と、市場予想と一致。前月0.2%減(0.1%減から下方修正)を含め3ヵ月ぶりに増加した。

前年比では、コア資本財の受注が4.8%増と2017年3月に増加基調に入ってから最も低い伸びとなった9月の0.6%増から改善した。コア資本財の出荷も前月を上回り5.4%増だった半面、年初来の平均値7.1%増に届かなった。

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(作成:My Big Apple NY)

耐久財在庫は0%となり、前月の0.8%増を下回った。出荷が減少し在庫が横ばいだった割に、在庫相当は前月に続き1.61ヵ月だった。

――耐久財受注の結果を受け、アトランタ地区連銀は米10~12月期実質GDP予測値を従来の2.5%増で据え置きました。NY地区連銀の予測も今回はアトランタ地区連銀と程近く、2.6%増です。

10月の改善をみると、少なくとも9月の弱含みがハリケーンの一時的影響だった可能性を残し、設備投資がまもなく大幅に減速するリスクは回避したと言えます。米10月鉱工業生産も堅調でしたから、設備投資は短期的に成長を支えそうです。

(カバー写真:Gene Kogan/Flickr)

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