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米10月鉱工業生産は堅調、製造業は5ヵ月連続でプラス

by • November 19, 2018 • Finance, Latest NewsComments Off1564

Industrial Production Edges Up, Manufacturing Outweighs Decreases Elsewhere.

米10月鉱工業生産指数は前月比0.1%上昇し、市場予想の0.2%を下回った。前月の0.2%(0.3%から下方修正)を含め5ヵ月連続で上昇、年初来で8回目のプラスを示す。前年比では4.1%の上昇となり、2月から続く3%超えの高い伸びを維持。ただし、2010年12月以来の高水準だった9月の5.6%(修正値)には届かなかった。

稼働率は78.4%と、市場予想の78.2%を上回った。約4年ぶりの高水準となる8~9月の78.5%に程近い水準を保つ。法人税率引き下げや設備投資の全額控除、レパトリを追い風、稼働率がリセッション前の80%台を回復できるか注目とされてきたが、未だ達成に至っていない。

鉱工業生産の前年比は2010年12月以来の高水準から減速、設備稼働率は高水準を維持。

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(出所:My Big Apple NY)

内訳をみると、製造業(全体の75.5%)は5ヵ月連続で上昇、その他の低下を補った。自動車を除く製造業(69.9%)が5ヵ月連続で上向き、製造業を支えている。一方で、公益(全体の10.4%)は、2ヵ月連続で低下。原油価格が約4年ぶりに75ドル台に乗せた後に失速したため、鉱業(全体の14.2%)は2ヵ月連続で低下した。

■製造業 0.3%の上昇=前月は0.3%の上昇、6ヵ月平均は0.2%の上昇
▽耐久財
・自動車を除く製造業 0.5%の上昇>前月は0.2%の上昇、6ヵ月平均は0.2%の上昇
・自動車 2.8%の低下<前月は1.3%の上昇、6ヵ月平均は0.3%の低下
・一次金属 3.0%の上昇>前月は0.9%の上昇、6ヵ月平均は0.8%の上昇
・航空機 1.7%の上昇>前月は0.8%の上昇、6ヵ月平均は0.7%の上昇
・機械 1.2%の上昇>前月は0.9%の上昇、6ヵ月平均は0.9%の上昇

・組立金属 0.2%の上昇>前月は0.1%の上昇、6ヵ月平均は0.3%の上昇
・コンピューター/電子部品 0.2%の上昇>前月は0.1%の低下、6ヵ月平均は0.3%の上昇
・電気機器 0.3%の低下<前月0.1%の低下、6ヵ月平均は0.2%の上昇

▽非耐久財
・繊維 0.9%の上昇>前月は1.9%の低下、6ヵ月平均は1.3%の低下
・食品/飲料/タバコ 0.5%の上昇>前月は0%、6ヵ月平均は0.1%の上昇
・化学品 0.3%の上昇>前月は0.4%の低下、6ヵ月平均は0.3%の上昇
・石油製品 1.1%の低下<前月は0.5%の上昇、6ヵ月平均は0.1%の上昇
・服飾 1.9%の低下<前月は1.8%の低下、6ヵ月平均は0.6%の低下

■公益 0.5%の低下<前月は0.1%の低下、6ヵ月平均は0.6%の低下
・電力 1.9%の低下<前月は0.6%の上昇、6ヵ月平均は0.1%の低下
・天然ガス 8.6%の上昇>前月は3.4%の上昇、6ヵ月平均は2.0%の低下

■鉱業 0.3%の低下<前月は0.1%の低下、6ヵ月平均は1.0%の上昇

――耐久財出荷と裏腹に、鉱工業生産は製造業をはじめ堅調です。発表元のFRBによれば、「7~9月期の前期比年率は当初の3.3%増から4.1%増へ上方修正」されました。ハリケーンの影響もごく軽微で、「9~10月合わせて0.1%以下の押し下げにとどまる」といいます。耐久財受注は先行指標であるため鉱工業生産の結果を鵜呑みにはできませんが、少なくとも10~12月期も2.5%を超える成長が期待できると共に、2018年は3%成長が濃厚となってきたと言えそうです。

(カバー写真:U.S. Pacific Fleet/Flickr)

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