Auto Outputs And New Vehicle Sales : One Industry, Different Stories.
7月の鉱工業生産と小売売上高とは正反対の結果となりました。
鉱工業生産では自動車・部品が2桁増を記録、指数ベースでみてもコロナ禍の水準まであと0.3%に迫りました。しかし、小売売上高は自動車・部品が3カ月ぶりに減少しています。
チャート:新車販売台数は2月の水準を約14%下回る状況
さらに、週次の新車販売台数動向をみると自動車・部品の生産ほどの勢いはみられません。7月前半に3%減まで下げ幅を縮小したものの、コロナ禍以前の予測値を回復できずにいます。
チャート:コロナ前の予測値の水準の手前で回復に足踏み
おまけに、4~6月期に金融危機時を超える貸倒引当金を計上した銀行は自動車ローンを始め貸出基準を厳格化しています。失業保険の拡充の拡充が期限切れを迎えた事情もあり、新車販売台数は8月もコロナ前の水準を回復しそうにありません。
チャート:自動車ローン貸出基準、見えづらいものの貸出基準を厳格化したとの回答はネットで金融危機以来で最高の55%
今年、夏場恒例のモデルチェンジに伴う工場閉鎖を概して見送った自動車メーカーは、判断を誤ったのでしょうか?少なくとも、このままで自動車メーカーは在庫増加リスクに直面しかねず。ハリケーン・シーズン到来に合わせ、鉱工業生産と新車販売台数を直撃すること必至です。
(カバー写真:osseous/Flickr)
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