行ってきました、セックス・アンド・ザ・シティ 2 のプレミア。
↓ご覧の混雑ぶり。SATCバスもマンハッタンを縦横無尽に走ります!!
言葉も出ません。いや、確かに衣装は華々しく絢爛豪華でしたよ。でも、たとえば全身をシャネル+プラダ+アルマーニ+バレンシアガでコーディネートして、その一点一点の芸術が光り輝きますか?単なる自己満足にしか過ぎないでしょ?
↓砂漠だからって、これってどうよ・・。特にキムさん!!(一番左)
以下、ちょっとネタばれですので、お気をつけ下さい・・・。
ストーリーは、頭が痛いこと限りなしで・・・。キャリーは旦那サマに対し外食じゃなきゃイヤだとごね、仕事で疲れているにも関わらず、映画のプレミアには2人一緒に行かなきゃ意味がないと強要する。挙句の果てには、プレミア後のアフター・パーティーで美人と談笑する旦那サマを批判しまくり。
サマンサは更年期障害のため各種の薬を必要もなく服用し、まるでジャンキーのよう。シャーロットは子育てにストレスが最高潮を迎える一方、若くて美貌の乳母が気になって旅行中も携帯をいじってばかり。ミランダくらいは外国文化に触れようと頑張ってるものの、空気読めない系で何でも現地の言葉を使おうとして、ゲンナリですよ。
映画は5番目のメイン・キャストというにふさわしいNYの場面はほとんど登場せず。現れても、高価なカウチにもたれるキャリーの様子が映し出されるか、プレミア・チケット引き換え会場のZiegfeld Theaterが登場するなど、どうしようもない風景ばかり。マンハッタンのキラメキは、ウィンク程度の時間しか与えられません。
↓プレミアの舞台は、ラジオ・シティ・ミュージック・ホールでしたけどね。(注意:写真は私ではありません)
さらに付け加えると、アブダビ(撮影現場はモロッコ)で起こった事件の一つ一つにイライラさせられます。フツーに考えて元婚約者と再会しないし!!砂漠でランチ食べてたら、デンマーク人の建築家がジープで風のように現るなんてありえないし!!さらに言うと、イスラム文化への軽視、無関心、非礼がむご過ぎる!!!!!!!
特にこのシーン。サマンサが今度有無をマーケットで落とす羽目に陥ったんですね。そのとき、宗教的な背景から怒号を男性陣の合間を縫って救ってくれたのが、ベールに包まれたイスラム女性たち。彼女達、一室にかくまったサマンサ+他3人のアメリカ女性に向かって、「一連の騒動は、痛快だった」とカラカラ心地よさ気に笑うんですよ。ありえない!!!
はいはい、確かに会話はユニークですよ。特にキャリーは機転が利いてウィットに飛んでますよ。アブダビへの到着シーンはJimmy Chooの靴で一歩大きく踏み出し「We are not in Kansas anymore!」、オズの魔法使いの文句で幕を開けますよ!乳母と雇い主の夫の不倫+シャーロットのユダヤ人の旦那サマをかけて「JEWd(Jude) Law」とうっかりギャグっちゃいますよ!!でもね・・・。いかんせん、アブダビのシーンを中心に、悪フザケが過ぎるというものです。今回、映画の中心を流れるストーリー・ラインが全くと言ってないんですから!!!!
↓プレミア後、CNNが出てきた観客に取材してましたけど・・私でなくてよかった!
投資家であるキャリーの旦那サマが「今日は100ドルくらい株が下げたんだから」との台詞も、何だか釈然とせず。ダウ平均のことなら、100ドルなんて暴落でもなんでもないですよ。特にリーマン・ショック直後を経験したあとでは・・・。もう、バックグラウンドに関する勉強がなさ過ぎです!!そもそもThe City=マンハッタンが舞台なんですから、リーマン・ショック後の風景をもう少し描いてくれても、いいんじゃないでしょうか・・・。
ワタクシの評価としましては、Sex and The City=SATCならぬ、Sucka and the Circusです。下品すぎる言葉と、ピエロみたいな衣装を考えると、これに尽きます。劇中でキャリーは夫君のビッグに対し、sparkle=輝きを失いたくないと、主張するんですけど、間違いなくこの映画ではsparkleは失われていました。
と、散々文句バッカリでしたが。冒頭のウェディングのシーンは必見ですよ。なんてったって、往年のブロードウェイ+ハリウッド女優のライザ・ミネリがBeyonceのSingle Ladyをあの振り付けで披露してくれるんですよ!!!圧巻のダンス、64歳とは思えぬ軽やかなステップでこなします・・・。いやはや、ライザ姐には脱帽でした・・・。
↓ライザ姐、ポーズもキまってブラボー!!!
Comments
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快挙☆NY初のスーパーボウル開催!!!
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はじめまして。
中村ましゅうと申します。
イスラムの人々の描き方がひどいと思う。
自分のブログにもそう書いたんだけど、
日本語のブログやサイトではあんまりそういう意見はないんですよ。かえってウザイと思われてそう。
なので、こちらのブログを見つけてとても憂い氏です。
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自分のブログにも書いたんですけど、ゲイについては、SACT 2はむしろPCのような気がします。
結婚式のシーンが、ニューヨークやその他のアメリカの多くの州で同性婚が認めていないことへの抗議になっている。
http://mathew.blog39.fc2.com/blog-entry-145.html
脚本・監督もゲイだしね(きっぱり)。
でも、人種とか、イスラムの話になると、差別的だと感じます。
これは、もーアメリカのゲイ男性にはすごくありがち、だと思う。
ネットで、
You can make a fun, sexy movie without insulting other races – or your loyal fans’intelligence.
というコメントを見つけて、ほんとうにそうだな、と思いました。