Dow Jones Saw Brief Wild Swings After False AP Tweet.
NY時間午後1時7分、NY市場で「ホワイトハウスでテロによる爆破事件が発生した」--とのショッキングなニュースが、AP通信発のツィートとして瞬く間に広がったんです。
ネットフリックス、コーチ、トラベラーズの決算を好感して145ドル高を謳歌していたダウ平均でしたが、ツィートに反応し上げ幅を完全に相殺。わずかながらマイナスに落ち込む急激な変動をみせました。つれて原油相場も89ドルちょうどから88.30ドルへ値を下げ、米10年債利回りも1.70%付近から一時1.643%と2012年12月のFOMC声明文公表以前の水準へ急低下したんです。
ダウ平均のチャートに比例して、私のアゴもガクーンと落ちちゃいました。
AP通信の公式ツィート・アカウントに流れた、気になる内容はというと
「Breaking: Two Explosions in the White House and Barack Obama is Injured.(速報:ホワイトハウスで2件の爆破を確認、オバマが負傷)」
オバマ米大統領の名前まで挟み込んだツィート内容は、すぐにAP通信から「ハックされた」と否定されました。
ホワイトハウスに記者が常駐していますから情報確認がさっさと済むんで、収束も早かったというわけです。マーケットもそれぞれ、わずか5分でツィート以前の水準へ急速に値を戻す「いって来い」となりました。
とはいえ、ボン・ジョヴィの「You give love a bad name」の歌詞にあるように、「damage is done(後の祭り)」。米証券取引委員会(SEC)は今月に入ってツィッターを通じた企業情報の開示を承認したほか、ブルームバーグもツィッターをトレーディング・ターミナルに組み込んでます。コンピューターおよびアルゴリズムでの取引が標準化する時代では、こうした偽情報で今後もマーケットが急変動するリスクを雄弁に物語る事態となりました。幸いホワイトハウスでテロ事件が発生しませんでしたが、金融市場の混乱を狙ったサイバー攻撃だったことは確かといえるでしょう。
【追記】
AP通信の偽ツィッターで生じた損失額、実に1360億ドル以上(13兆5320億円)だったんですねぇ・・。ブルームバーグはハックされたツィートを信じなかった人間の勝利で米株相場自体は急回復した報じてますが、ツィッターで下落のトリガーを引いた時点で問題だった気がするのは、私だけでしょうか。
(写真はCNBC、Breaking911から転載)
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