FHFA Home Price Index Softened In July, Yet More Than Half Americans Are Optimistic.
米住宅金融公社(FHFA)が発表した米7月住宅価格指数は前月比0.1%となり、市場予想の0.5%より弱い結果となった。8ヵ月連続でプラスながら、前月の0.3%(0.4%から下方修正)を下回っている。前年比では4.4%の上昇にとどまり、前月の5.1%以下に。2013年5月の8.6%から、鈍化トレンドを維持した。2005年国勢調査ベースの9地域別では5地域で上昇し、前月の6地域を下回った。
バークレイズのエコノミストは、結果を受け「S&P/ケース・シラー住宅価格指数やコアロジックと同じく、住宅価格の上昇率が縮小していることを確認した」と指摘。2014年の伸びが小幅にとどまるとの同社の予想と整合的と結んだ。
2013年に金融危機後の落ち込みを打ち消した後、頭打ち感が漂う。
(出所:Barclays)
なおこの住宅価格指数は、S&P/ケース・シラー住宅価格指数とは対象が異なる。米連邦住宅貸付機関監督局(OFHEO)傘下のFHFAの場合はプライム層向けの住宅価格がメインで、融資額が政府保証機関(GSE)の買取基準額を超えるジャンボローンや、低所得者層向けのサブプライムを含んでいない。従って数字自体は現状より強めの数字が出ると言われている。こうした背景からFHFAは2011年6月分から、フレディマックやファニーメイなどGSE以外のローンを含んだ住宅価格指数を拡大版として、公表を開始した。
以上のように、足元で住宅価格の下落を示す兆候を確認する一方で、アメリカ人は楽観的です。
バンクレート・ドットコムによると、9月時点でアメリカ人の53%が「住宅価格は向こう12ヵ月間に上昇する」と予想していました。2013年9月の55%から、わずかな低下にとどまっています。
バンクレートの主席フィナンシャル・アナリスト、グレッグ・マクブライド氏は「住宅市場は株式と同じく、消費者にとって景気が正しい方向に進んでいるかどうかのバロメーター」と指摘。その上で今回の結果を受け「住宅価格への見方は、労働市場をはじめ家計、経済全般の改善が続くとの認識の現れ」とまとめています。米9月NAHB住宅市場指数こそ実体に近いのか、米8月中古住宅販売件数の減少が単なる反動だったのか。それとも、米8月住宅着工件数の弱含みはマーケット失速の兆しなのか。9月以降の住宅市場指標が教えてくれるのは、間違いありません。
(カバー写真 : Planters)
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