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米3月既存店売上高、ガソリン価格下落一服でまちまち

by • April 10, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1788

Same-Store Sales Results Mixed In March After Gasoline Prices Bottomed Out.

米3月既存店売上高は、ガソリン価格の下落が一服するなかで春一番とはいきませんでした。今年はイースターが4月3日と2014年の4月20日から大いに前倒しされ3月に客足が増えた割に、さっぱりです。

▽ギャップ
服飾ブランド小売が発表した3月既存店売上高は前年同月比2.0%増と、市場予想の0.6%増を大幅に上回った。前年同月はイースターの影響で6.0%減だったため、増加しやすい地合いだったと言える。特に廉価ブランド“オールド・ネイビー”が14%増と前年同月の7%減から反転し、全体を引き上げた。一方で“ギャップ”は2014年に続き7%減、“バナナ・リパブリック”も2014年の4%減から3%減へ下げ幅を縮める程度で、そろって減少した。11−1月期決算のトレンド継続を確認したかたちだ。

▽コストコ
卸売大手が発表した3月既存店売上高は前年同月比2%減となり、市場予想の1.2%減より下げ幅を拡大させた。米国が横ばいだったものの、海外が9%減に。営業日が2014年より1日少なく、売上高の押し下げにつながったという。米国・海外合わせガソリン価格と為替変動を除いた場合の既存店売上高は、4%増となる。

コストコ、11−1月期決算でもドル高の逆風に直面。
Costco
(出所:AP)

▽バックル
子供向け服飾小売大手が発表した3月既存店売上高は前年同月比0.5%減となり、市場予想の0.1%減より弱い結果となった。

▽Lブランズ
女性下着ブランド”ビクトリア・シークレット”およびバス関連”バス・ボディ・ワークス”などを手掛ける小売大手が発表した3月既存店売上高は前年同月比9%増となり、市場予想の6%増を超えた。11−1月期決算は予想外に芳しくなかったものの、イースター効果で活気を取り戻している。

▽スタイン・マート
ディスカウント服飾小売が発表した3月既存店売上高は前年同月比11.2%増と、市場予想の2.3%増を大幅に上回った。

——ジャニー・キャピタル・マーケッツのアナリストであるエイドリアン・イー氏は、イースターや春休みを背景に大幅増が期待されたものの、「そこそこ」にとどまったと振り返っていました。やはり、ガソリン価格が1月19日週に2.066ドルと約5年ぶりの水準で底打ちし、3月9日週までに2.487ドルまで持ち直した点が嫌気されたのかのでしょう。

ガソリン価格がボトムアウトするなかでも前年同月の3.7ドル台と比較すれば依然として割安で、米3月新車販売台数は好調でした。自動車のような大口支出に割り当てた反動で、服飾にしわ寄せがいったのかもしれません。ひとつの証左として、服飾について言えば低価格帯ブランドであるほど順風満帆でしたよね。米3月雇用統計で非管理職の時給の伸びがヘッドラインを下回り庶民の消費余地がせばまっていたことが思い出させれます。

(カバー写真:Ryan/Flickr)

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