Investors Are Not Loving McDonald’s Revamp Plan.
マクドナルドが4月22日に発表した1−3月期決算は、大方の予想通り散々な結果でした。しかしながら当時、株価は3.1%も急伸して引け。スティーブ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)が、決算資料にて「5月4日に事業再生計画を発表する」と明かしたためです。
気になる詳細は、アメリカ人がソーシャルネットワークを映画「スター・ウォーズ」の名言をもじった「May the 4th(forceと掛けたシャレ) be with you」なるメッセージで埋め尽くした本日、発表されました。
イースターブルックCEOがイギリス人らしいアクセントで詳細を説明した動画によると、変革の主な柱は、3つ。
動画は、23分10秒に及びます。
(出所:McDonald’s)
1. 部門を地域別ではなく戦略的に再分類
米国部門、海外リーディング部門、高成長部門、基盤部門に再分類した。米国部門は営業利益の40%を稼ぐ市場で、海外リーディング部門は40%、残りの10%が高成長、基礎部門となる。
2.フランチャイズ比率の引き上げ
2018年までにフランチャイズ部門へ売却する直営店の数を、従来の1500店から3500店へ引き上げた。フランチャイズの比率を足元の81%から90%へ拡大させる。
3.年間で3億ドルの節減
管理部門での効率化を促進し、一連の再編の効果は、2017年に現れると予想した。
——以上を読んだだけで、株価が上昇しなかった理由がお分かりですね?再編計画に対し、ラリー・ライト元最高マーケティング責任者はCNBCとの電話インタビューで「漠然とした一般論で飾り立てているだけで、詳細に乏しい」と一刀両断。モーニングスターのアナリスト、RJ・ホットビー氏は「直営店を減少させるだけで、顧客が望む直接的な変化をもたらしていない」と批判しています。
特にフランチャイズ化の拡大は、「北野誠のFXやったるで!」のオフトークで北野さんがご指摘されたように抜本的な改革とは言えません。ロイヤリティに依存するだけで、メニューの充実化やサービスの改善は謳っていませんからね。日本では一部従業員の給与カットを盛り込んでいましたが、本家の新しいCEOも迷走を続けています。再編計画の発表にフォースの魔法は宿らず、株価は1.7%安で引け。決算発表を行った4月22日以降の上昇を打ち消していきました。
(カバー写真:Britain W./Flickr)
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