Cold Weather Pushed Pending Home Sales Down.
米1月中古住宅販売成約件数指数は前月比2.5%低下の106.0となり、市場予想の0.5%の上昇に反しマイナスに転じた。前月の0.9%の上昇(0.1%の上昇から上方修正)より弱く、過去6ヵ月で4回目の低下を示した。季節調整済みの前年比では1.4%上昇し前月の4.5%上昇から鈍化しつつ、17ヵ月連続でプラスをたどる。
4大地域別では、1地域のみ上昇。前月の3地域を下回った。今回は石油生産地が集まる南部のみ0.4%上昇し、3ヵ月連続でプラスだった。一方で寒波・積雪の影響を反映したためか中西部が5.2%低下し3ヵ月ぶりのマイナスに落ち込み、北東部も前3.1%と低下に転じた。IT産業を抱える西部は、4.5%と3ヵ月連続で低下した。
発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受け「北東部など寒波や積雪の影響を受けたのだろうが、買い手にとって住宅価格の上昇と在庫ひっ迫が障害となっている」と分析した。しかも売り手側も「値上がりが顕著となる春まで、売り出しを手控えた可能性がある」という。
なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、成約件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。
――米1月中古住宅販売成約件数指数は、米1月中古住宅販売件数が今後も鈍化トレンドをたどる可能性を示唆しました。好調だった米1月新築住宅販売件数と、対照的です。世界同時株安後の低金利もあって、春先に需要の芽吹きを感じられるかが課題となるでしょう。ひとまず、雇用情勢は悪化が明白になったとも言い切れません。米1月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は確かに4ヵ月ぶりの低水準だったものの、賃金は加速しています。米新規失業保険申請件数もカリフォルニア州の押し上げなどによる1月後半の増加を経て、足元は再び低水準へ回帰してきました。少なくとも雇用情勢は、堅調と言えそうです。
(カバー写真:Kristen Wheatley/Flickr)
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