Straight From The NBA, There Came A Historic Coming-out.
米男子プロスポーツ界が、震撼しました。
3月26-27日に最高裁判所で同性婚の審理が行われてから、約1ヵ月後。全米プロスポーツ界で初めて、同性愛者とカミングアウトした男性が彗星のごとく現れました!!
2月の風物詩である水着特集号で日本でもお馴染み、スポーツ・イラストレーティッド誌に寄稿したジェイソンは34歳。2001年のドラフト1巡目でニュージャージー・ネッツ(現在はブルックリン・ネッツ)に入団し、ネッツをプレーオフに導いた一人となります。まもなく5年契約でネッツと2500万ドル(24億3750万円)の契約を交わしたものの、2008年にはメンフィス・グリズリーズへ移籍。ワシントン・ウィザーズなどを経て、2012年にボストン・セルティックス入りしつつ今年の7月にはフリーエージェントとなる予定です。
「空が青いのに、赤いんだと自分に言い聞かせていた」--自分を欺き続けて生きてきたと告白するジェイソンには、8年間交際して婚約までした女性が存在したんです。燦然ときらめくブロンドにターコイズ・ブルーの瞳が印象的な女性は、スーパーモデルのタティアナ・パティツを思わせる。でも、彼は結局自分に嘘をつけずに彼女と袂を分かつ決意したのでした。
ジェイソンのカミングアウト後は、NBAコミッショナーのデビッド・スターンをはじめスポンサーのナイキ、果てには同性婚を支持するオバマ米大統領夫妻から勇気ある行動に拍手喝采!!ビル・クリントン元大統領をはじめ、NBAからもスター選手のコービー・ブライアント、スティーブ・ナッシュも賛辞を送っております。1981年にバイセクシュアルを宣言したマルチナ・ナブラチロワは懐かしいですねぇ~。
ナイキにとって、ジェイソン・コリンズはまたとない存在感を発揮すること間違いなし。Adウィークによると、WNBAのフェニックス・マーキュリーに入団する予定の新人選手ブリタニー・グリナーは、奇しくも約2週間前にスポーツ・イラストレーティッド誌で同性愛者と発表した結果、まもなくナイキとスポンサー契約を結んだといいます。2012年6月14-17日には同社で初めてとなる「ナイキ・LGBT(レズビアン、ゲイ、両性愛者、性同一性障害、いわゆる性的マイノリティ)サミット」を開催しておりました。ジェイソンやブリタニーを中心にマーケティング戦略を練るならば、やっぱりコピー文句は「Just do it」かしら。
ブリタニー、正確なボール捌きと圧倒的な存在感で観衆の目を釘付け!
アメリカン航空のマーケティングを担当したウィテックによると、LGBTの市場は全米で8000億ドル(78兆円)。日経オンラインも、日本では2007年時点で6兆6000億円とアルコール市場の6兆円付近をしのぐと伝えておりました。LGBT市場は、企業にとっても希望の星なんでしょう。
同性婚が審理されたり、ナイキが同性愛者のスポーツ選手との契約を急いだり、明らかに風向きはLGBTに有利に傾きつつありますタフな男のスポーツの象徴、NFLからも近頃は同性愛者に対する差別撤廃の声が上がっておりました。たとえば日系アメリカ人に養子として迎えられたスコット・フジタも、引退したとはいえその一人。絶妙なタイミングで受け取ったパスをまたとない機会で受け取ったジェイソン、今後の活躍に期待です。
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