Fashionably Correct At Gala 2016, Unlike Last Year.
今年もやって参りました、メット・ガラ。ヴォーグ誌と親会社コンデ・ナストとメトロポリタン美術館のコスチューム・インスティチュート(衣装研究所)が主催するエクストラバガンザです。毎年コスチューム・インスティチュートが展覧会をスタートする前夜に華々しく開催される一大イベントで、絢爛豪華な衣装をまとったキラ星のごときスター達がレッド・カーペットを颯爽と通り過ぎていくため”東のオスカー”、”パーティー・オブ・ザ・イヤー”と称されるにふさわしい。ここに立つ者こそ、ハリウッドで頂点を極めたと言えるでしょう。
昨年は、中国人のブランド購買意欲を一段と高めようとしたのかズバリ「中国」でした。ただアメリカ人をはじめとした非アジア諸国出身のセレブにしてみれば、中国もその他のアジア諸国も一緒だったようです。レディ・ガガは日本の着物をイメージしたバレンシアガのドレスで登場し、ミック・ジャガーとジェリー・ホールの娘でモデルのジョージア・メイ・ジャガーも同じくグッチの着物風コスチュームで出席、物議を醸しました。
こうした過去の反省からか、今年のテーマは「マヌスVSマシーナ、テクノロジー時代におけるファッション(Manus x Machina: Fashion in an Age of Technology)」。マヌスはラテン語で手、つまりオートクチュールを意味し、マシーナは現代テクノロジーを表現しています。どう間違えても、政治的な摩擦を起こすリスクはありませんね。
去年は600人近く参加したメット・ガラ、どうすれば出席できるのか気になりますよね?ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によると参加料は3万ドル(約320万円)、テーブルの販売価格は27.5万ドル(約2920万円)也。とてもじゃありませんが、円高が進んだとはいえ手に届くようなお値段ではありません。大抵はブランド、メゾンがテーブルをお買い上げするものの、ヴォーグ誌の鬼編集長、アナ・ウィンター氏が出席者の知名度をはじめ功績、美しさの3拍子を基準に査定するため、インビテーション・オンリーという状況。しかも参加希望リストまで出来上がっているといいますから、出席する権利を得るなんて並大抵のことではありません。
今年の司会者はアップルのチーフ・デザイン・オフィサーのジョナサン・アイブ氏のほか歌姫テイラー・スウィフト、俳優イドリス・アルバでした。それでは、今年の出席者のドレスをご覧下さい。すべて出所は、Buzzfeedとなっています。
ビヨンセ、デコルテを活かしたフューチャリスティックながらフェミニンな装い。
テイラー・スウィフトは、アバンギャルドなメタリック感がクール。
ブレイク・ライブリー、春の空から舞い降りた天女のようですがビジネスは失敗。
ルピタ・ニョンゴ、銀河系に浮かぶサテライトを思わせるハイテク・ファッション。
ケイティ・ペリー、ブラックホールすら呑み込まんばかり。
エマ・ワトソン、英国流ブラック・アンド・ホワイトでマシンよりマイケルを彷彿。
ジジ・ハディットとゼイン・マリク、ゲーム・オブ・スローンズのシーズン7の開始を意識?
マドンナ、ビッドコインのブロックチェーン的S&Mでエロティカ☆。
サラ・ジェシカ・パーカー、テクノロジーというよりアップルに敬意を表したんですかね。
ちなみに今回、Buzzfeedで紹介されたセレブに日本人はなし。去年の影響か、女優のスン・フェイフェイ やモデルのリウ・ウェンなどの姿が見られました。一方でデフレート・ゲートが再燃しているためか、ニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディ選手とジゼル・ブンチェン夫妻は、顔を出していませんでした。
(カバー写真:MetMuseum)
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