QE2終了宣言の影で、お金持ちの人口・資産が過去最大を更新のニュースを発見

by • June 23, 2011 • NY TipsComments (0)1182

バーナンキFRB議長率いるFOMC、21-22日開催分では規定路線通り①QE2の終了、②償還元本の再投資継続、③QE3の示唆与えず、でしたね。③については、NY在住のエコノミストがバーナンキ議長の記者会見における質疑応答での発言を受けて、「QE3を実施しない理由について2つの違いを明確化した」と説明しておりました。

すなわち

①去年はデフレ圧力が強まっていたこと

→FOMCメンバーが注目するコアPCEデフレーター、QE2実施を検討した夏頃は前年比で1%割れでしたが、最新の4月には1%台へ。商品相場が足元下落したとはいえ、それまでの上昇分がラグを伴ってコアPCEを押し上げるリスクも。

②去年は労働市場が現状よりずっと弱かったこと

→米5月雇用統計・非農業部門就労者数こそ5.4万人増だったが、それまでは3ヵ月連続で2桁増。去年の夏ごろは6月から9月まで減少を継続。失業率も5月に9.1%となったものの去年の6月は9,5%、11月にかけ9.8%まで上振れ。

いわずもがな、Fedの「最大限の雇用と安定的な物価」を二大目標に直球で関わってくる大事なポイントですね~。労働市場とインフレが大きく下振れした場合はバランスシートの規模拡大、つまりは資産買取に応じるスタンスを示唆しつつ、「低金利政策の継続」と「IOERの引き下げ」については、消極的でした。こうした追加的な対応策は、現時点で真剣に検討する必要はないと、信じたいところです・・。

↓バーナンキさん、光る頭ではなく目で経済動向を注視!

My Big Apple

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のエコノミスト世論調査などみていますと、QE2に対してエコノミストの大勢は「効果があった」と判断する一方、QE3については「必要なし」との見方が優勢です。CNBCを観賞していましても商品トレーダーが「無駄な流動性を供給するだけで、商品相場をあおることにつながる」と警告してましたっけ。

QE2の終了を宣言したFOMC声明文が公表されると同時に、こんなニュースも。

「Millionaire population tops pre-crisis levels」

マーケットウォッチがバンク・オブ・アメリカによる「第15回ワールド・ウェルス・レポート 」を元に22日に伝えたところ、お金持ちの人口と資産、そろって2007年のピークを超えて2010年に過去最高を更新したんですって。ここでいうミリオネアというのは、居住宅を除いた投資用資産を100万ドル以上お持ちの方々。該当者のお金持ちの人口は8.3%増の1090万人、資産は9.7%増の42.7兆ドルだったんですって。景気後退直前の2007年は1010万人、資産も40.7兆ドルだったのに・・・。どっひゃー、な数字です。

スーパーお金持ちランク、すなわち3000万ドルの資産を有する富豪は10.2%増の10.3万人。資産も11.5%増加したんですって・・。あるところにお金は流れていくんですねぇ。

国別では米国、日本、ドイツが大半を占め53%。ただし4年前の54.7%からは低下してました。一方で、成長目覚しいインドや中国をはじめアジア太平洋の伸び率が、うなぎのぼり!お金持ち人口は9.3%増の330万人となっています。欧州全体の310万人を追い越してるんですね。もっとも、2009年ですでに欧州をかわしていました。特にインドでお金持ちの台頭が目立ったそうな。そりゃーかつてのスーパーモデル、エリザベス・ハーレーもインド人富豪に嫁いだはずです。最近離婚しちゃいましたけど。

↓実はプリナップを交わしておらず、予想に反し慰謝料を払うのは浮気したリズのもよう。

My Big Apple

先進国が緩和策、アジア太平洋をはじめとした各国の金融引き締めサイクルへ突入した2010年はお金持ち人口・資産そろって記録を塗り替えました。翻って2011年、エマージング国は金融引き締めによる景気減速が強まり、先進国では米国の景気減速、欧州債務危機という暗雲が垂れ込めてます。政府からの刺激策が見込めず自助努力が試される2011年、お金持ちはどこまで生き残るのか、注目です。

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