学生ローン債務残高、景気と失業率と学費上昇の三位一体で1兆ドルへ

by • November 12, 2011 • NY TipsComments (0)443

アメリカで65歳以上の世帯と35歳以下の世帯との格差が、過去最大を更新しました。
「世代間における資産格差が、過去最大を更新した。ピュー・リサーチの調査によると、米国で世帯主65歳以上の家庭の資産額(中央値)は17万494ドルとなり、1984年から42%増加した。一方で世帯主35歳以下の場合は3662ドルと、1984年から68%も減少。65歳以上の家庭の資産額は、実に35歳以下の家庭を47倍も上回った。2005年と比較すると、倍増している。
ピュー・リサーチのアナリストは、リーマン・ショックという金融危機が格差を広げたと説明。金融危機に直面した若年層は学歴をつけようと学位取得に高額出費し、多大な債務を背負ったためと説明するほか、住宅価格の急落に伴う資産価値の下落を挙げた。65歳以上の場合はすでに住宅ローンの債務を完了していることも一因とされる。
10年間で1.2兆ドルの財政赤字の削減を目指す超党派委員会はこうした結果を踏まえ、高齢者向け医療保険(メディケア)、教育プログラムなどをどのように変更するかが注目される。」
特に学生の負担は年々重くなっているんです・・。
もうひとつ、こんなニュース。
米9月消費者信用残高、非回転信用が押し上げ予想より増加
米9 月消費者信用残高は前月比73.86億ドル増(年率3.6%増)の2兆4449億ドルとなり、市場予想の同51.15億ドル増より強い結果となった。11ヵ月ぶりに前月比マイナスとなった前月の同96.82億ドル減(同95.01億ドル減から下方修正)から、増加に転じた。自動車や教育などのローンを指す非回転信用が前月比80億ドル増(年率5.8%増)の1兆6624億ドルと、13ヵ月ぶりに減少した前月から増加に反転したことが大きい。クレジット・カードなどの信用を示す回転信用は、6億ドル減(年率1.0%減)の7896億ドルだった。クレジットカードについては、消費者がデレバレッジ化を進める一方、非回転信用に含まれる自動車や教育ローンは増加傾向にある。
教育の部分に着目しましょう。このニュースによると、2010年の新卒のうち3分の2が、学生ローン債務を平均2万5250ドルも抱えているのです!院生にいたっては、3万1048ドルに達するんですなぁ・・。上記の記事ですでに書いたように、専門知識を習得するために大学の扉を叩き、高い学費を払おうとする学生が増加したことが一因でしょう。おまけに、就職先が見つからず、債務が金利で増大してしまうという負のスパイラルに陥っている事情もあります。
↓卒業式に、こんな帽子をかぶる学生も年々増えていそうです。
My Big Apple
USAトゥデーの記事によると、学生は2010年に1000億ドルに及ぶ借り入れを実施し、まもなく学生ローンの残高は1兆ドルの大台を突破するといいます。学生ローン債務は10年前と比較して、2倍へ膨らみました。
学生ローンの増加が、単に失業率や景気といった要因だけなのかと不思議になって調べると、出てきましたよ。やっぱり学費が主犯なんですね。たとえば非営利団体カレッジボードの年次報告によると、特に州立・公立大学の授業料の上昇が著しい。5年連続で私立あるいは非営利団体の授業料伸び率を上回りました。なぜって、財政赤字の拡大で、教育への補助金が削減されているからです。
サブプライム問題の震源地で住宅市場の崩壊が最も著しかった州のひとつ、カリフォルニア州はもう、べらぼうな伸び率を遂げてます。州立・公立学生の2011-12年(2011年9月-2012年7)の4年制の学費は、2010-11年と比較し21%もの急上昇を遂げました。2年制にいたっては、37%にも及びます。ちなみにカリフォルニア州を除いた4年制の州立・公立大学の学費の中央値は7.0%(カリフォルニアを含む場合は8.3%)、2年制で7.4%(含む場合は8.7%)ですから、その伸びの激しさが分かるというものです。
過去10年で比較してみましょう。2001-02年と2011-12年では、州立大学の学生の授業料の上昇率は消費者物価指数の伸びを上回る5.6%。1980年代はオイル・ショックによるインフレに巻き込まれたにもかかわらず4.5%、1990年代は4.5%でした。
オバマ米大統領が10月後半に学生ローン負担軽減政策を打ち出したのも、むべなるかな。とはいえ、お金持ちも貧乏人も不確実な時代においては、分かっちゃいるけど救済するのもな~、というのが心境ではないかと。2種類以上の学生ローンを政府ローンに一本化できたりするという中身、共和党寄りのファンドマネージャーは「I may go back to school and become a professional student!」と皮肉ってましたっけ。高騰する大学授業料については、「Higher Education Bubble」との声も、あるんですけどねぇ。
アメリカの大学授業料を支払う制度も、問題アリです。独立宣言後も小さな政府を啓蒙しDIYな土壌を築いてきたはいいですが、18歳の子供をポンと「自分の力で大学行きなはれ」と全面的に放り出すのも、酷な気がします。大学の授業料の免除を狙って軍に入隊するという手もありますが・・。
そんな背景もあってか、カリフォルニア大学ロサンジェルス校の白人女子学生、アジア人に対して、こんな暴言を吐いてます。「ていうかー、図書館で政治学勉強してるときにー、ヒラメキが降りてきたところで、『チントンポンカン(英語ではやってはいけない、アジア人蔑視の中国語表現、イメージで分かって下さい)』とかアジア人が携帯でしゃべり始めるのうざいー」、あなたのしゃべり方がうざいです。さらには「週末になると、お母さんだか伯父だかー、家族が寄ってたかってくるのってどーよー?」とかもう、言いたい放題。嫉妬なのか単なる無理解なのか、はたまた学生ローンを親に負担してもらっていることへの腹いせなのか、アジア人の結束を、憎悪むき出しで毛嫌いしてます。
↓Youtubeで炎上した白人学生、政治学を専攻してるよーには見えない・・。

My Big Apple

さすがに「もーTSUNAMIかなんだかしらないけどー、うるさいわけー」・・・3月15日にYoutubeに落としたこの映像はまだ残ってますが、さすがに彼女、UCLAを自主的なのかどうかは分かりませんが、退学する羽目になったようです。

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