就職戦線、異常どころか一転良好の兆し

by • April 4, 2012 • NY TipsComments (0)1177

日本では、新年度入りですね。桜のつぼみがほころび始め、その下を新入社員が街を闊歩するこの季節。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
この時期、アメリカでは企業が研修生、つまりインターンを受け入れ準備段階に入ります。
足元の労働市場の改善が示すとおり、インターン受け入れ予定人数は今年、例年を上回る数字を示しているんですね、CNBCによると、GEは通常3000-4000人のところ今年は5000人、クライスラーも今年は前年から約60%増加し400人となる伝えておりました。
↓キャリアの道しるべ、インターンシップの増加は心強い。

My Big Apple

企業にとって優秀な人材を青田買いする機会となるインターン受け入れ人数が増加するように、雇用予定件数にも明るい兆しがみられるんです。全米大学・雇用主協会の調査によると、アメリカの企業は2012年に卒業を予定する新卒採用者数を前年度より10.2%増加させるといい、前年の9.5%増加を超える伸びとなりました。新卒向け募集件数の平均も、116件と前年の105件から増加。また2012年卒業者向け初任給も4万2569ドルと、前年比で4.5%上昇しているんですね。少なくとも2012年は、就職氷河期に雪解けの兆しが現れつつあります。
初任給を学科別の内訳で切り取ってみると、8項目のうち前年比・中央値で増加したのは6項目でした。伸び率でみたランキングと詳細は、以下の通り。
★全体  前年比4.5%増 4万2569ドル(349万円)
1)教育 前年比4.5%増 3万7243ドル(305万円)
2)通信 前年比3.8%増 4万22ドル(328万円)
3)数学・科学 前年比2.5%増 4万939ドル(336万円)
4)コンピューター・サイエンス 前年比2.4%増 5万6383ドル(462万円)
5)ビジネス 前年比1.0%増 4万7748ドル(392万円)
6)慈善・社会科学 前年比0.5%増 3万4789ドル(285万円)
7)エンジニアリング 前年比0.4%減 5万8581ドル((480万円)
8)健康・科学 前年比0.7%減 4万3477ドル(357万円)
 
ちなみにビジネスの場合はレンジが幅広く、金融・保険で経営学を習得した場合の平均は6万3900ドル(524万円)です。
教育の初任給の伸びが増加した背景は、地方政府の財政赤字の改善が大きいのでしょうか。あるいは、リーマン・ショック後の資格・教育ニーズの高まりを受け、需要増に対する供給側への恩恵かもです。通信は携帯電話やインターネット以外に、ソーシャルネットワークが席巻する時代ですから、むべなるかな。コンピューター・サイエンスにしても、然り。一方で、エンジニアリングが減少したなんて、意外です。特殊技能の分野として、従来のテクノロジーから再生エネルギーまで、かなり安定的な分野かと思ったんですけどね。
アイビーリーグをはじめ名門大学にいたっては、平均をグンと上回る
数字ですよ。
ハーバード大学の新卒者の場合は5万4100ドル(444万円)、プリンストン大学の場合は5万6900ドル(467万円)、そしてマサチューセッツ工科大学ですと、6万9700ドル(572万円)です!!教育は金なり・・。
↓専門知識を詰め込んで、大金を手に社会へ羽ばたくんです!
My Big Apple
華々しい数字が並ぶ半面、私の社会人から復学して今年優秀な成績で卒業するアメリカ人は、未だにアルバイト活動中です。運命の分かれ道は卒業年もさることながら、学科や専門性も大きいのかもしれません。

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