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プロメテウスから埋没してツッコんじゃう!「エイリアン」ワールド☆

by • October 10, 2012 • Gossip, Latest NewsComments (0)22196

Prometheus, Discovery Of Man-jokes, Not Mankind.

【ネタバレですので、要注意】

ダメだってことは、よぉーく分かってました。でも、やってしまいました・・。

名作「エイリアン」をはじめ一連のシリーズを1度も観賞したことがない私が、無謀にも前日譚である「プロメテウス」から入ってしまいました・・。

 

 

 

 

「プロメテウス」というタイトルで連想されるように、いわゆる神(あるいは宇宙人)の意思に反して新たな領域に踏み出した代償を支払わされるというストーリー。よぉ~く理解できますよ、深遠なる古代からの流れを汲む普遍的展開ですな。しかし・・・ツッコミどころ多過ぎ!!そもそも、冒頭のシーンは何なんですか!?

突如現れる巨人のおかげで、頭の中も巨大なクェスチョンマークが浮かびます。

宇宙人が己の命を犠牲にしてDNAを滝つぼに流し込んだおかげで、人類誕生の種が蒔かれたと想像はつきますが・・。唐突過ぎます!!編集も大雑把過ぎ!!いきなり画面が2089年に移り変わって、主人公である考古学者が登場し世紀の発見に感動したかと思ったら、次は2093年に飛び無機質なスペースシップ内を歩く金髪のアンドロイドが出てくるなんて・・混乱させ過ぎです!

おまけにLV-223という未知なる星をその足で歩行して探索するのに、酸素を確認したからって酸素ボンベとヘルメットを外すなんてありえない!!これでも、未来を創造する最先端テクノロジー会社ウェイランドが選出した精鋭科学者ですか!!??呼吸系統、耳などから人体に有害な物質が入り込んだらどうなるんですか!!集団行動を乱すのも、言語道断!!自分達の仲間の科学者が行方不明になった後にセクシュアルな関係を結ぶ主人公の女性とその恋人の余裕も、意味が分かりません。肉体関係をもった翌日に全自動手術台で宇宙人の胎児を引きずり出すため腹を割いた主人公の女性が、傷口をホッチキス状の機械で縫合したその後、あっちこっち走り回るにいたっては電撃ネットワーク状態過ぎ!!

レーザーで切り取る場面で、意識全開だなんてグロい!

挙句の果てに、いわゆる人類の創造主、映画でいう「エンジニア」と密かに動向していたウェイランド社のピーター・ウェイランド会長が出会うシーンで、宇宙人が烈火のごとくピーターほか周囲の人間を張り倒すのも、あまりに原始的。いや、神だって人間に火を与えたプロメテウスを木に縛りつけ、来る日も来る日も鷲に肝臓をついばませる拷問を施したではないか、と言われそうですが・・。殴るってあまりにも、人間レベルでしょ!?しまいには「エンジニア」たる宇宙人、ゼノモーフ(アメリカ人の間では顔にへばりつくことからフェイス・ハッガー)と呼ばれる「エイリアン」第1作からおなじみの気色悪い生物に殺されるなんて・・・弱過ぎでしょ!

巨大なヒトデに人類という種を蒔いた「エンジニア」が打ち負かされるなんて、言葉も出ません。

思わず、ツッコミに力が入ってしまいました。

 

基本的に第1作の「エイリアン」と「プロメテウス」には、相互関係はありません。強いて言うなら、ゼノモーフが人間の遺伝子をもうけて、あのような形状になったという歴史が紐解かれるだけでしょうか。

「プロメテウス」を観た翌日の週末に「エイリアン(パート1)」、「エイリアンズ(パート2)」まで目を通し、あえてストーリーを無視したものも含めてトリビアを挙げるとすれば。

1)時代背景に混乱がみられうる
一連のエイリアン作品の前日譚とされる「プロメテウス」の時代設定を振り返ると、主人公の女性とその恋人の考古学者がスコットランドの洞窟で世紀の大発見をしたのが2089年。宇宙の未知なる生物との遭遇を目指すピーター・ウェイランド会長の導きのもとで結成された探索科学チームは、2093年にLV-223というレクチル座ゼータ第2星系の惑星に向かう。

「エイリアン(パート1)」の時代設定は定かでないながら、「エイリアンズ(パート2)」でエイリアンの主人公エレン・リプリーの娘の死亡記録を振り返って、時代を検証してみると

・リプリーの娘は66歳で死亡しており、記録によると生まれたのは2059年。従って娘の推定死亡年は2059+66=2125年

・リプリーの娘は2125年死亡、ただしリプリーが地球に生還する2年前に死亡していたため、「エイリアンズ(パート2)」の時代設定は2125+2=2127年。

・映画によるとリプリーは57年宇宙船のカプセルで眠っていたため、映画の設定である2127年から57を引いた年が「エイリアン(パート1)」にあたる。従って2125-57=2070年。

・しかし・・・・映画「プロメテウス」の時代は、2089年から2093年ですよね?

2)LV-223とLV-426、相互関係はあるのか?
LV-223とLV-426は同じ星系列にあるものの、別の星だということです。従って、ウェイランドーユタニ(経営が傾いたウェイランド社を日本企業のユタニが買収して名前が変更された)が植民化に成功した星ではないそうな。では、なぜ同じU字型をした船で、かつ「プロメテウス」で地球崩壊を目論んで積み込んだ生物化学兵器である「ゼノモーフの卵」をたくさん積んでいたのか?気になります!!

3)U字型の宇宙船がオンパレード!
エイリアン・シリーズの少なくともパート1、パート2、「プロメテウス」そろって、地球人以外が乗った宇宙船はU字型なんですよね。UFOという名前に由来しているのかしら。不世出の天才アーティストH.R.ガイガーのデザインだからとはいえ、エンジニアからゼノモーフまで統一しているのが不思議。付け加えるなら、「エイリアン(パート1)」の宇宙船「ノストロモ」と映画のタイトルになった宇宙船「プロメテウス」、デザインが似せてあるのも、心憎い。

4)アンドロイドの名前がなぜかアルファベット順。
エイリアン(パート1)→Ash
エイリアンズ(パート2)→Bishop
エイリアン・リザレクション→Call
プロメテウス→David

このほか、「エイリアン〔パート1)」で乗組員がやたら喫煙するのを揶揄してか、「プロメテウス」で科学者が宇宙服+ヘルメットの姿でタバコを吸うのが笑えます!女性主人公の名前がエレン・リプリー(Ellen Ripley)とエリザベス・ショー(Elizabeth Shaw)と、そろって「エイリアン」と頭韻を踏んでいるのも、ギャグですな。「プロメテウス」を含む一連のシリーズアンドロイドの身体、特にクビが必ずもがれてしまうという共通項が存在するところなんて、悪ノリし過ぎではないかと。

マイケル・ファスベンダー扮するデイビッドを見てると、ユアン・マクレガーを思い出してしまいました。ユアンはスコットランド人ですが。マイケルは父親がドイツ人、母親がアイルランド人です。

忘れていけないのが今作「プロメテウス」でウェイランド社の会長、ピーター・ウェイランドその人を演じた俳優ガイ・ピアース。100歳以上の老人を演じるのに、まだ45歳のガイを配役するなんて伏線の張り具合を感じます。いやー、「プロメテウス」では地球への帰還を選ばなかった女主人公の意図に続編の香りがバンバン感じられてましたけどね。現時点では、主人公を演じたヌーミ・ラパスと、アンドロイドを演じたマイケル・ファスベンダーが決定しているだけですが、ガイが出演するか楽しみです!

ガイ・ピアース演じるピーター・ウェイランドがTEDで講演するシーンはあえなくカット。無念・・・。

 

映画「プロメテウス」、当初のタイトルは「パラダイス」だったんです。ガイのシーンを削除したのは失敗でしたが、せめてタイトルは意義が含まれ正解でしたね。あと、地球滅亡をねらってゼノモーフという生物兵器を大量に積んだ「エンジニア」の宇宙船を、人間が乗ってやって来た「プロメテウス」で神風特攻隊のごとく破壊したことも個人的にはポイントが高い。ジェームズ・キャメロン監督作品の「エイリアンズ(パート2)」を含めハリウッド作品「アルマゲドン」から「インディペデンス・デイ」、最近では「アベンジャーズ」などで敵を成敗する常套手段として使用される核爆弾が出てきませんでした。イギリス人監督のリドリー・スコット、日本ビイキな面もあるので東日本大震災の惨事に配慮して原子爆弾での定番コースを避けた・・・ってのは好意的過ぎな解釈ですかね。

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